
「明日から毎日、漢字のドリルを3ページやります!」と、みんなの前で元気よく宣言してから頑張る人もいますよね。
その一方で、「やるぞ」とは一言も言わずに、毎日静かに机に向かってドリルを終わらせている人もいるかもしれませんね。
実は、どちらの姿もとっても素敵で、それぞれの良さがあるんですね。
でも、今回みなさんと一緒に考えてみたいのは、後者の「何も言わずに黙ってやる」という、ちょっと渋くてかっこいい生き方についてなんです。
学校での係の仕事や、おうちでのお手伝いなど、私たちの毎日の生活の中には「やること」がたくさんありますよね。
そんなとき、ついつい「あとでやる〜」と言い訳をしてしまったり、「いまやろうと思ってたのに!」と言ってしまったりすること、ありませんか?
私たちも、もしかしたら一度くらいは、そんな経験があるかもしれませんね。
今日は、そんな言い訳をぐっと飲み込んで、行動だけで自分の気持ちを伝える素晴らしい言葉の世界へ、一緒に探検に出かけましょう。
大人も子どもも、きっと「へぇ〜、そうだったんだ!」と驚くようなヒミツがたくさん隠されていますよ。
何も言わずに黙って行動するかっこいい姿!

さっそくですが、この不思議な四字熟語の本当の姿について見ていきましょう。
まずは、言葉そのものが持っている意味を知るところから始めてみましょうね。
この言葉は、文句や理屈をあれこれと言わずに、黙って自分のやるべきことをしっかりと行動に移すことを表しているんですね。
ただ単に「おしゃべりをしない」という意味ではないんです。
「できない理由」や「言い訳」を並べるヒマがあったら、まずは手を動かしてみよう、という前向きな姿勢のことなんですね。
私たちも、ついつい言葉で自分を大きく見せようとしてしまうことがありますが、実は口で説明するよりも、行動そのもので自分の気持ちや価値を示す方が、周りの人からはずっと信頼されるという驚きの事実があるんです。
たとえば、お友達が困っているときに「大丈夫?助けてあげるよ!」と声をかけるのも優しいですが、何も言わずにサッと手伝ってくれるお友達がいたら、「なんて頼りになるんだろう」って感動してしまいますよね。
そういうタイプの人のことを、不言実行の人、と呼んだりするんですね。
言葉ではなく、行動で語る。
なんだか、映画に出てくるヒーローみたいで、とってもカッコいいと思いませんか?
きっと、みなさんの周りにも、そんな風に静かに頑張っている素敵なお友達や大人の人がいるかもしれませんね。
なんでこんな四字熟語ができたの?大昔の中国のひみつ

言葉の意味がわかったところで、次は「どうしてこんな言葉が生まれたんだろう?」という疑問について探ってみましょう。
言葉の歴史をさかのぼってみると、まるでタイムマシーンに乗ったようなワクワクする冒険が待っているんですよ。
一緒に、ずっと昔の世界へ旅してみましょうね。
およそ2500年前の中国からやってきた言葉
この言葉のふるさとは、今の日本ではなく、海を渡った遠い国なんですね。
実は、およそ2500年前の中国という国で生まれた考え方が、この言葉の原点になっているとされているんです。
2500年前と聞くと、気が遠くなるくらい昔のことに感じられますよね。
日本ではまだ、人々が狩りや簡単な稲作を始めていたような時代です。
そんな大昔から、言葉よりも先に行動があるべきだという人生の教えが、大切に受け継がれてきたなんて、本当にすごいことだと思いませんか?
大昔の人たちも、私たちと同じように「言うのは簡単だけど、やるのは難しいよね」と悩んでいたのかもしれませんね。
そう考えると、歴史上の人物もなんだか身近なお友達のように感じられてきませんか?
これからも、この不言実行という言葉は、何千年先の人たちにも受け継がれていくのかもしれませんね。
孔子(こうし)さんというすごい先生の教え
では、いったい誰がそんなかっこいいことを言ったのでしょうか。
それは、大昔の中国にいた「孔子(こうし)」さんという、とっても物知りで素晴らしい先生なんです。
孔子さんは「論語(ろんご)」という有名な本の中で、弟子の子貢(しこう)さんという人とこんなお話をしています。
ある日、弟子の子貢さんが「先生、本当に立派な人って、どんな人のことを言うのでしょうか?」と質問しました。
すると孔子さんは優しく微笑んで、こう答えたそうです。
「それはね、自分が言いたいことや信じていることがあるなら、まずそれを黙ってやってみることだよ。お話をするのは、その行動が終わってからで十分なんですよ。」
これこそが、孔子さんが教えたかった「立派な人の姿」なんですね。
「あれをやります、これをやります」と口で立派なことを言う前に、まずは体を動かして、結果を出してみようという教えです。
なんと、言葉は常に行動のあとからついてくるものだという、深い哲学がそこに隠されていたんですね。
この孔子さんの教えが、長い長い時間をかけて少しずつ形を変え、今の私たちが使っている不言実行という四字熟語になったと言われているんですね。
学校の先生や、おうちの人が教えてくれる「まずはやってみなさい」という言葉も、もしかしたら孔子さんの教えと繋がっているのかもしれませんね。
「有言実行」との不思議な関係
さて、この言葉についてお話をしていると、もう一つ似たような言葉を思い浮かべる人がいるかもしれません。
「あれ?『有言(ゆうげん)実行』っていう言葉もあるよね?」と気づいた方は、とっても鋭いですね!
テレビや本でも、「有言実行で頑張ります!」という言葉をよく耳にすることがあると思います。
この二つの言葉は、まるで双子の兄弟のように似ていますが、いったいどんな関係があるのでしょうか。
一緒にそのヒミツを解き明かしていきましょう。
実は「有言実行」の方が新しい言葉!?
「有言実行」というのは、「自分がやると宣言したことを、必ず最後までやり遂げる」という意味です。
スポーツ選手が「次の試合で絶対に勝ちます!」と宣言して、本当に勝つような姿をイメージするとわかりやすいですよね。
言葉で約束をして、それを守るというのも、とっても素敵で勇気がいることだと思います。
でも、ここで一つ、みんながビックリするような面白いお話をしますね。
実は、「有言実行」という言葉は、昔から辞書に載っていた正式な四字熟語ではなく、近代になってから新しく作られた言葉なんです!
もともとあった言い訳せずに黙って行動するという本来の価値観をベースにして、「じゃあ、あえて声に出して宣言してからやるのもカッコいいよね!」というふうに、言葉のパズルを組み替えて作られたものなんですね。
つまり、お兄ちゃんが不言実行で、弟が「有言実行」というわけです。
これって、すごく面白い歴史のイタズラだと思いませんか?
今の時代は、みんなで協力して何かをすることも多いので、「私はこれをやります!」と声をかけ合う「有言実行」のスタイルもすごく大切にされています。
どちらが良くてどちらが悪い、ということではないんですね。
状況に合わせて、「今日は黙ってびっくりさせてみようかな」とか、「今回はみんなに約束して頑張ってみよう」というふうに、自分の中で使い分けてみるのも楽しいかもしれませんね。
どんなふうに使うの?楽しい3つのシチュエーション
言葉の意味や歴史がわかってくると、「じゃあ、私たちの毎日の生活の中では、どんな風に使えばいいのかな?」と気になってきますよね。
難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、実はみなさんの身の回りにも、この言葉がぴったり当てはまる場面がたくさんあるんですよ。
ここでは、小学生のみなさんが毎日過ごしている「学校」「おうち」、そして「家族とのおしゃべり」という3つの場面に分けて、楽しい使い方や例文をご紹介しますね。
きっと「あ、これって私のことかも!」と共感できる場面が見つかるはずですよ。
シーン1:学校でのかっこいいお友達
まずは、毎日通っている学校での一コマを想像してみましょう。
クラスにはいろんなお友達がいますよね。
おしゃべりが上手な子、足が速い子、絵を描くのが得意な子。
そんな中で、あまり目立たないけれど、みんなのためにこっそり頑張ってくれているお友達の姿を思い浮かべてみてください。
掃除の時間を思い浮かべてみよう
給食が終わって、お昼休みのあとにやってくる掃除の時間。
「えー、めんどくさいなー」「早く遊びに行きたいなー」と、ついつい文句を言ってしまうこともありますよね。
そんなとき、クラスのAくんは何も言わずに、一人で黙々とホウキで床を掃き始めました。
みんながおしゃべりに夢中になっている間も、机の裏に落ちている小さなゴミまで、丁寧に拾ってくれているんです。
「ぼくがやっておくよ!」なんてアピールもしません。
ただやるべきことを、誰にも言わずに静かにやり遂げる姿勢がそこにあるだけなんですね。
あとになって、床がピカピカになっていることに気づいた先生が、「あれ?こんなに綺麗にしてくれたの、誰かな?」と驚いています。
こんなとき、周りのお友達はこんな風に言うかもしれませんね。
「Aくんはいつも不言実行だから、本当にえらいよね!」
「文句を言わずに掃除をするAくんの不言実行なところ、ぼくも真似したいな。」
誰かに褒められるためではなく、ただみんなが気持ちよく過ごせるように行動するというのって、最高にかっこいい優しさですよね。
もしかしたら、みなさんのクラスにも、そんな秘密のヒーローが隠れているかもしれませんね。
シーン2:おうちでの日常でのサプライズ
次は、おうちでの時間です。
お母さんやお父さんは、毎日お仕事や家事でとっても忙しそうですよね。
みなさんも「何かお手伝いしなきゃ」と思うことがあるかもしれません。
でも、お手伝いってどうやってやると一番喜んでもらえるでしょうか。
お母さんが帰ってくる前にお手伝い
ある日の夕方、お母さんがたくさんのお買い物袋を両手に下げて、疲れた顔で帰ってきました。
「あー、疲れた。これから夕ご飯を作って、お風呂の用意もしなくちゃ…」
そう思いながらお風呂場をのぞいてみると、なんとビックリ!
お風呂の浴槽がピカピカに磨かれていて、もうお湯まで沸いているではありませんか。
さらに玄関を見ると、みんなの靴が綺麗に並べられています。
実はお母さんが帰ってくる前に、あなたがこっそりとお掃除をしておいたんですね。
「これからお風呂掃除するね!」と宣言するのも素敵ですが、相手を驚かせようと黙って行動して結果をプレゼントするというのも、とっても素敵な思いやりです。
お母さんはきっと、涙が出るくらい喜んでくれるはずですよ。
こんなとき、お母さんは笑顔でこう言ってくれるかもしれません。
「あら!あなたがやってくれたの?不言実行でかっこいいわね、本当にありがとう!」
「いつもは『やるやる』って言うばかりなのに、今日の不言実行な姿にはお母さんビックリしちゃった!」
行動から伝わる優しさは、どんなに綺麗な言葉よりも相手の心に深く響くものなんですね。
今日からでもすぐにできる、魔法のようなサプライズ作戦かもしれませんね。
シーン3:家族とのおしゃべりの中で
最後は、家族みんなでご飯を食べているときや、リビングでのんびりおしゃべりをしているときのシーンです。
大人たちの会話の中にも、この言葉が自然に登場することがあるんですよ。
お父さんのちょっとした頑張りを発見したときの様子を見てみましょう。
お父さんの休日のひそかな頑張り
日曜日、みんながまだお布団の中でぐっすり眠っている朝早くのことです。
お父さんが一人で起きて、庭で何かゴソゴソと作業をしています。
みんなが起きてきて庭を見てみると、なんと、ずっと壊れたままだったお気に入りの自転車が、綺麗に直っているではありませんか!
さらに、庭の伸びきっていた草も、綺麗に刈り取られています。
お父さんは「休日は俺が庭を綺麗にしてやるぞ!」なんて一言も言っていなかったのに、みんなが寝ている間にこっそり直してくれていたんですね。
照れくさそうにしているお父さんを見て、お母さんがニコニコしながらこう言います。
「お父さんは昔から不言実行のタイプだから、頼りになるのよね。」
あなたもきっと、こう言いたくなるはずです。
「お父さんの不言実行なところ、すごくかっこいい!自転車直してくれてありがとう!」
家族のために文句も言わずに黙々と役割を果たす姿は、とてもあたたかくて安心感がありますよね。
身近な人の小さな行動に気づいて、そこに感謝の気持ちを持てるようになることも、こうした言葉を学ぶ大きなメリットなんです。
家族みんなで「誰が一番かっこよく行動できるか」を競争してみるのも、楽しいゲームみたいでワクワクするかもしれませんね。
おさらいしてみよう!言葉のまとめ
ここまで、一緒にたくさんのことを学んできましたね。
とっても長いお話でしたが、みなさん最後まで楽しく読んでくれてありがとうございます。
最後に、今日探検してきた言葉のヒミツを、もう一度だけ一緒におさらいしてみましょうね。
この四字熟語は、言い訳や理屈を言わずに、自分がやるべきことを黙って実行するという立派な生き方を意味していましたよね。
およそ2500年前の中国にいた孔子さんの教えからスタートして、現代の私たちにまで受け継がれている大切なメッセージでした。
「有言実行」という兄弟みたいな言葉との違いも、面白かったですよね。
約束をしてから頑張るのも素敵ですが、時には不言実行で、周りの人を驚かせるような行動力を見せるのも、とってもクールだということがわかりましたね。
言葉の意味を知るだけでなく、その言葉の裏側にある「優しい気持ち」や「思いやり」に気づくことができたなら、今日の冒険は大成功です。
これからは、本やテレビでこの言葉を見つけたときに、「あ、私この言葉のヒミツを知ってるよ!」と、お友達やおうちの人に教えてあげられるかもしれませんね。
明日からさっそく使ってみよう!
言葉というのは、ただ頭の中で覚えるだけではなくて、自分の生活の中で使ってみることで、もっともっとキラキラと輝き始めるんですよ。
だから、ぜひ明日から、学校やご家庭で試してみてほしいなと思います。
もちろん、いきなり大きなことをしなくても大丈夫です。
小さなことからでいいので、誰にも言わずにこっそり行動を起こしてみることが大切なんですね。
例えば、誰も見ていないところでスリッパを綺麗に揃えてみるとか、ゴミが落ちていたらサッと拾ってゴミ箱に捨ててみるとか。
「自分がやったよ!」って言いたくなる気持ちをちょっとだけ我慢して、誰かの笑顔のために秘密の行動をする楽しさを味わってみてください。
そのとき、あなたの心の中には、きっと不言実行のバッジがピカピカに輝いているはずですよ。
もし、おうちの人があなたの素敵な行動に気づいてくれたら、「フフフ、実はこっそりやっておいたんだよ」と笑って答えてみてくださいね。
言葉の力と行動の力を味方につけて、みなさんの毎日がもっともっと楽しくて素敵なものになることを、心から応援しています。
さあ、明日はいったい、どんな素敵な秘密の行動を起こしてみましょうか?
一緒にワクワクしながら、新しい一日を迎えてみませんか。