四字熟語

得意満面(とくいまんめん)ってどんな意味?

得意満面(とくいまんめん)ってどんな意味?

一生懸命に頑張ったことがうまくいったとき、嬉しくて思わず顔がニコニコしてしまうことってありますよね。

たとえば、ずっと練習していた逆上がりが初めてできたときや、難しいパズルが最後まで完成したときのことです。

自分では普通にしているつもりでも、周りの人から「なんだかすごく嬉しそうな顔をしているね」と声をかけられた経験が、もしかしたら皆さんにもあるかもしれませんね。

人間は、心の中で感じている強い喜びや、「やったぞ」という誇らしい気持ちが、自然と顔に表れてしまう生き物なんですね。

昔の人たちも、そんな「嬉しくてたまらないお顔」を見て、ある素敵な四字熟語を作りました。

それが、今日一緒に学んでいく得意満面(とくいまんめん)という言葉です。

大人同士の会話や、本の中などでもよく見かける言葉ですが、いったいどのような状態の顔のことを言っているのでしょうか。

この言葉の意味や、なぜこの漢字が使われているのかを知ると、きっと明日から周りの人の顔を見るのが少し楽しくなると思いますよ。

それでは、私たちも一緒に、この言葉の秘密を探る旅に出かけてみましょうね。

心の中の「やったぞ」が顔にあふれる状態のことですね

心の中の「やったぞ」が顔にあふれる状態のことですね

まずは、この言葉がどんな様子を表しているのか、その本当の意味からお話ししていきますね。

辞書などで調べてみると、物事が思い通りにうまくいって、誇らしい気持ちや喜びが顔いっぱいにあふれている様子だと説明されています。

一言でいうと、「大成功して、とっても誇らしげなお顔」のことですね。

皆さんも、何かで一番になったときや、誰かにすごく褒められたとき、口の端が少し上がって、目がキラキラして、顔全体がパッと明るくなったことはありませんか。

まさにその「隠しきれない喜びが、顔の隅々まで広がっている状態」を、言葉で表現したのがこの四字熟語なんですね。

嬉しい気持ちにもいろいろありますが、この言葉のポイントは、「ただ楽しい」だけではなくて、「自分の頑張りや実力によって良い結果が出て、それを誇りに思っている」というところかもしれませんね。

今どきの言葉で少し面白く言うなら、「ドヤ顔(どやがお)」に一番近いかもしれません。

「えっへん、どうだすごいだろう」という自信に満ちた気持ちが、お顔にすっかり書いてあるような状態、わかりますよね。

お友達のお顔や、テレビに出ているスポーツ選手のお顔を思い浮かべてみると、きっとイメージしやすいと思いますよ。

漢字を二つに分けてみよう!言葉の歴史と成り立ち

漢字を二つに分けてみよう!言葉の歴史と成り立ち

それでは、どうしてこの四つの漢字が組み合わさって、そのような意味になったのでしょうか。

四字熟語は、たいてい二つの漢字ずつに分けてみると、その秘密がスルッと解けるようになっているんですね。

今回も、「得意」と「満面」の二つに分けて、それぞれの漢字が持っている意味をじっくり観察してみましょうね。

「得意」に隠された、思い通りになる喜び

最初の二文字は、「得意」ですね。

皆さんも「僕の得意な科目は算数です」や、「私の得意料理はカレーライスです」といったように、普段からよく使っている言葉ですよね。

でも、この言葉の本来の意味を考えると、少しだけ違う見え方がしてくるかもしれませんね。

「得」という漢字には、「手に入れる」「自分のものにする」という意味があります。

そして「意」という漢字には、「心」「思い」「願い」という意味が含まれているんですね。

つまり、この二つが合わさった「得意」という言葉には、自分の願いや思い通りになって、すっかり満足している気持ちという意味があるんです。

自分が上手だと思うこと(得意なこと)をしているときって、思い通りに体が動いたり、スラスラと答えが出たりして、心がとても満たされますよね。

だからこそ、「得意」という言葉には、「自分の実力が出せて大満足」という、少し胸を張るような誇らしい気持ちが込められているんですね。

「満面」って、顔のどこのことでしょうか

次の二文字は、「満面」ですね。

「満」という漢字は、「満員電車」や「満点」という言葉で使われるように、「いっぱいになる」「あふれるほどに満ちている」という意味があります。

そして「面」という漢字は、お面(おめん)の面ですから、「顔」のことですね。

もうお分かりかもしれませんね。

「満面」とは、顔の一部分ではなく、おでこからあごまで、顔の全体、顔じゅういっぱいという意味を表しているんです。

人は嬉しいとき、口元だけで笑うこともありますし、目だけで笑うこともありますよね。

でも、本当に心の底から「やったぞ」と思っているときは、目尻が下がり、頬が上がり、口角がニカッと上がり、顔の全部の筋肉が「嬉しい」という形になってしまうんですね。

これを言葉にしたのが「満面」なんです。

昔の人の観察力は素晴らしいですね

このように、「得意(思い通りにいって誇らしい気持ち)」と、「満面(顔いっぱいにあふれること)」が合体してできた言葉なんですね。

昔の人も、きっと誰かが大成功を収めて、ニコニコと自慢げな顔をしているのを見て、「あいつは本当に、得意そうな気持ちが顔じゅうに満ちているなあ」と観察していたのでしょうね。

いつの時代も、人間の嬉しそうな顔の作りは変わらないんだなと思うと、なんだか少しホッコリした気持ちになりませんか。

こうして言葉を分解してみると、漢字の一つ一つにきちんとした役割があって、まるでパズルが組み合わさるように一つの大きな意味を作っていることがわかりますね。

言葉の成り立ちを知ると、難しいと思っていた四字熟語も、急に親しみやすいものに思えてくるから不思議です。

どんなときに使うの?みんなの日常で使える楽しい使い方

意味と成り立ちがわかったところで、次は実際にどんな場面でこの言葉が使えるのかを見ていきましょうね。

今回は、小学生の皆さんの日常によくあるシーンを三つ用意してみました。

自分だったらどんな顔をするかなと想像しながら、一緒に読んでみてくださいね。

学校生活編:テストで満点を取った日

算数の時間、先生が先週のテストをみんなに返してくれています。

あなたは、このテストのために毎日おうちでプリントの復習を頑張っていました。

名前を呼ばれて、先生からテスト用紙を受け取って裏返してみると、そこには大きな赤い丸で「100」と書かれていました。

「やった。頑張ったから満点が取れたぞ」

心の中でガッツポーズをしたあなたは、席に戻るまでの間、嬉しくてどうしてもニヤニヤが止まりません。

隣の席のお友達が、「どうだった?」と聞いてきたので、あなたはプリントの100点の文字をバサッと見せびらかしました。

こんな場面で、お友達はあなたの顔を見てこう思うかもしれませんね。

「太郎くん、よっぽど嬉しかったみたいで、得意満面の笑みを浮かべているな」

テストで良い点を取ったという「成果」と、それを少し自慢したいという「誇らしさ」が合わさった、とても良い例ですね。

自分が頑張って手に入れた結果だからこそ、顔が輝いてしまうのは当然のことかもしれませんね。

おうちでの日常編:お手伝いで大活躍したとき

日曜日のお昼、お母さんがお昼ごはんを作ったり、洗濯物をたたんだりと、とても忙しそうにしていました。

それを見たあなたは、「僕が食べた後のお皿は、自分で洗ってみよう」と思いつきました。

スポンジに泡をつけて、お皿をピカピカに洗い、タオルで綺麗に拭いて食器棚にしまいます。

それを見たお母さんが、「わあ、すごい。お皿洗いをしてくれたのね、とっても助かっちゃった。ありがとう」と、たくさん褒めてくれました。

お母さんの役に立てたことや、大人と同じお仕事ができたことが嬉しくて、あなたは胸をピッと張って「えっへん、これくらい簡単だよ」と答えました。

このときのあなたの様子は、まさにこんな風に文章にできるかもしれませんね。

「お母さんにたくさん褒められて、僕は得意満面で『これくらい簡単だよ』と答えた」

このように、誰かに褒められたり、認められたりしたときの「どうだ、すごいだろう」という誇らしいお顔にも、この言葉はピッタリなんですね。

家族との会話編:お父さんの隠れた特技

今度は、あなたではなく家族の誰かがこのお顔になっている場面です。

ある日、あなたの自転車のチェーンが外れてしまって、困っていました。

すると、普段は家でゴロゴロしているお父さんが「よし、お父さんに任せなさい」と立ち上がり、工具箱を持ってきました。

カチャカチャと器用に手先を動かし、あっという間にチェーンを直して、さらにはブレーキの調整までしてピカピカにしてくれたんです。

「うわあ、お父さんすごい。自転車屋さんみたいだね」とあなたが驚いて言うと、お父さんはタオルで手を拭きながら、ニコリと笑って鼻をヒクッとさせました。

「お父さんは昔、自転車の修理が得意だったんだぞ」

そんなお父さんの様子をお母さんに話すときには、こんな風に言えるかもしれませんね。

「お父さんは自転車をあっという間に直して、得意満面な顔をしていたよ」

家族の普段見せないカッコいい一面と、それを褒められてちょっと照れくさそうに、でもすごく自慢げにしている様子がよく伝わってきますよね。

似ている言葉や、使うときに少し気をつけるポイント

ここまで、たくさんの場面を見てきましたね。

ただ嬉しいだけではなくて、「どうだ、すごいだろう」という気持ちが含まれていることが、皆さんもはっきりとわかってきたのではないでしょうか。

でも実は、この言葉を使うときには、少しだけ知っておいてほしい「秘密のポイント」があるんです。

「喜色満面」という言葉との違い

同じように「顔じゅうが嬉しい気持ちであふれている」ことを表す四字熟語に、「喜色満面(きしょくまんめん)」という言葉があります。

これと今回の言葉は、いったいどこが違うのでしょうか。

喜色というのは、純粋な喜びの色のことです。

たとえば、欲しかったお誕生日プレゼントをもらって「わぁ、嬉しい」と喜んでいる顔や、遠くに住んでいるおじいちゃんおばあちゃんに久しぶりに会えてニッコリしている顔は、喜色満面になります。

一方で、今日学んでいる言葉には、「自分が何かを達成した」という誇らしさや、少し自慢したい気持ちが入っているんでしたよね。

ただ嬉しいだけのときは「喜色満面」、自分が頑張って結果を出してドヤ顔になっているときは「今回学んでいる言葉」という風に使い分けると、あなたも立派な言葉の達人になれますよ。

外国の言葉でも同じように表現するんですよ

少しだけ、英語のお話もしてみましょうね。

実は英語圏の国の人たちも、この「誇らしさで顔がいっぱいになる」という気持ちを、とても面白い言葉で表現するんです。

英語では、「beam with pride(ビーム・ウィズ・プライド)」という表現を使うことがあります。

プライドは「誇り」、ビームはウルトラマンのビームと同じで「光を放つ、輝く」という意味があるんですね。

つまり、心の中の誇らしい気持ちが強すぎて、お顔からピカーッと光のビームが出ているようだという表現なんです。

「満面」を「光り輝く」と表現するなんて、とても素敵だと思いませんか。

世界中のどこに行っても、大成功して嬉しいときの顔は同じようにキラキラ輝いて見えるんですね。

使う相手にはちょっとだけ注意が必要です

さて、この言葉を使うときの注意点にも少し触れておきますね。

これまでお話ししてきたように、この言葉には「少し自慢げにしている様子」が含まれています。

皆さんも、お友達があまりにも「どうだ、すごいだろう」とずっと自慢ばかりしていると、「すごいとは思うけど、ちょっと調子に乗っているんじゃないかな」と感じてしまうこと、ありますよね。

だからこそ、この言葉は学校の先生や、お仕事でお世話になっている大人の人など、目上の人に使うと、少し失礼になってしまうかもしれないんです。

たとえば、校長先生が素晴らしいスピーチをして嬉しそうにしているときに、「校長先生は自慢げで調子に乗っている顔でした」なんて言ったら、怒られてしまうかもしれませんよね。

大人の人や先生が嬉しそうにしているときは、「とてもご満足そうな表情でした」というように、別の丁寧な言葉に言い換えるのが、上手な使い方なんですね。

言葉というものは、そのときの状況や相手によって、ふさわしいものを選ぶことがとても大切なんです。

今日のおさらい!言葉の魔法を復習しよう

長旅の終わりに、今日学んだことを少しだけ整理してみましょうね。

今回私たちが一緒に見つけた言葉の宝物は、こんな形をしていました。

  • 得意満面とは、物事がうまくいって、誇らしさや喜びが顔じゅうにあふれている様子のこと
  • 「得意」には、思い通りにいって満足しているという意味がある
  • 「満面」は、顔全体、顔いっぱいという意味がある
  • ただ嬉しいだけでなく、「どうだ、すごいだろう」という「ドヤ顔」に近い気持ちが含まれている
  • 目上の人に使うと少し失礼になることもあるので、使う相手に気をつける

これだけ覚えておけば、もういつでもこの言葉を使いこなすことができますね。

漢字が四つも並んでいると、最初は少し難しそうに見えるかもしれません。

でも、一つ一つの漢字の意味を知り、それがどんなお顔を表しているのかを想像してみると、まるで一枚の絵を見ているように分かりやすくなりますよね。

言葉を知るということは、自分の気持ちや、周りの人の気持ちを、もっと詳しく、もっと優しく理解できるようになる魔法のようなものなのかもしれませんね。

明日、周りの人の顔をこっそり観察してみよう!

いかがでしたか。

今日は、顔いっぱいに喜びがあふれる素敵な四字熟語について、一緒に学んできましたね。

お話を通して、いろんな「嬉しくて誇らしい顔」を想像していただけたのではないかと思います。

さあ、明日からはぜひ、皆さんの周りにいるお友達や、学校の先生、おうちの家族の顔を、少しだけ注意深く観察してみてください。

テストで良い点を取ったお友達や、美味しい夜ごはんを作って「今日の味付けは最高よ」と言っているお母さん、ゲームで一番高いスコアを出して喜んでいる兄弟など。

きっと、あちらこちらに「あっ、今あの人、すごく自慢げで嬉しそうなお顔をしているな」という瞬間が見つかるはずです。

そして、そんなお顔を見つけたときは、心の中でそっと「あ、いま完全にあの四字熟語の顔になっているぞ」とつぶやいてみてくださいね。

もしかすると、皆さんが何かを頑張って大成功したときには、ご自身が一番素晴らしいそのお顔になっているかもしれません。

そのときは、周りの人が「すごいね」と褒めてくれる言葉を、胸を張ってたくさん受け取ってくださいね。

言葉を知ることで、毎日何気なく見ている人の表情が、もっと豊かに、もっと楽しく感じられるようになると思います。

親子で一緒に、「今日のあのお顔は、どっちの四字熟語だったかな?」なんてクイズを出し合うのも、とっても素敵な時間の過ごし方かもしれませんね。

これからも、たくさんの言葉との出会いを楽しんでいってくださいね。