四字熟語

晴耕雨読(せいこううどく)とは?意味・読み方・由来・例文を小学生向けに解説

晴れた日には畑で野菜を育て、雨の日には静かな部屋で本を読む。

そんな暮らしを想像したことはありますか?

学校や仕事の予定に追われず、自分のペースで自然とともに暮らすことに、憧れる人もいるかもしれませんね。

このような暮らしを表す四字熟語が「晴耕雨読(せいこううどく)」です。

晴耕雨読とは、晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家で読書をすること。また、そのような悠々自適の暮らしを送ることです。

この記事では、晴耕雨読の意味・読み方・漢字の意味、由来、学校や家庭で使える例文を紹介します。

「悠々自適」との違いや、親子で楽しめる3択クイズもあるので、一緒に学んでいきましょう。

目次+

晴耕雨読(せいこううどく)の意味とは?

晴耕雨読は「せいこううどく」と読みます。

晴れた日には外に出て田畑を耕し、雨の日には家の中で本を読むという意味です。

また、世間の忙しさやわずらわしさから離れ、自分のペースでのんびり暮らすことも表します。

小学生向けにひと言で説明すると?

晴耕雨読とは、「晴れの日は畑仕事、雨の日は読書をするような、ゆったりした暮らし」です。

例えば、次のような場面を想像してみてください。

  • 晴れた日は庭の畑で野菜を育て、雨の日は好きな本を読む。
  • 都会の忙しい生活から離れ、田舎で畑仕事と読書を楽しむ。
  • 仕事を引退した人が、自分のペースで田園生活を送る。
  • 自然に囲まれた場所で、農作業や読書を楽しみながら暮らす。

晴耕雨読は、何もしないで休んでいることではありません。

畑仕事をする時間と読書を楽しむ時間があり、それらを自分のペースで行う暮らしを表しています。

晴耕雨読は褒め言葉なの?

晴耕雨読は、落ち着いた暮らしや、悠々自適の生活を表すときに使われます。

「晴耕雨読の生活に憧れる」というように、理想の暮らしとして肯定的に使われることがあります。

ただし、必ず褒め言葉というわけではなく、生活の様子を説明する表現でもあります。

晴耕雨読の漢字にはどんな意味がある?

晴耕雨読は、「晴耕」と「雨読」の二つに分けるとわかりやすくなります。

「晴耕」は晴れた日に田畑を耕すこと

「晴(せい)」は、空が晴れていることです。

「耕(こう)」は、田畑を耕すという意味です。

耕すとは、農作物を育てるために、土を掘り起こしたり、やわらかくしたりすることです。

この二つを合わせた「晴耕」は、晴れた日に田畑を耕すことを表します。

「雨読」は雨の日に本を読むこと

「雨(う)」は、空から雨が降ることです。

「読(どく)」は、文字や文章を読むことです。

「雨読」は、雨の日に家の中で本を読むことを表します。

静かな部屋で、雨音を聞きながら読書をする様子を想像すると、覚えやすいですね。

「晴耕」と「雨読」を合わせると?

晴耕雨読は、晴れた日には畑を耕し、雨の日には読書をするという漢字の組み合わせです。

そこから、自然に合わせて、のんびりと自分のペースで暮らす様子を表しています。

「晴耕」は晴れた日の畑仕事、「雨読」は雨の日の読書。二つを合わせて、ゆったりとした田園生活を表します。

晴耕雨読の由来は?中国の故事なの?

晴耕雨読は、田畑を耕すことと読書を楽しむことを組み合わせた表現です。

ただし、いつ、誰が初めて使ったのかという正確な語源や出典は、はっきりしていません。

古代中国の言葉だと断定できる?

晴耕雨読は、中国の古い思想家や、田園生活を愛した詩人の暮らしと結び付けて説明されることがあります。

例えば、中国の陶淵明(とうえんめい)や諸葛亮(しょかつりょう)の暮らしを紹介するときに、この言葉が使われる場合があります。

しかし、その人物が「晴耕雨読」という四字熟語を作ったという証拠にはなりません。

中国の特定の古典から生まれたと、現在の資料だけで断定することはできないのです。

図書館の調査でわかったこと

国立国会図書館の「レファレンス協同データベース」には、関西大学図書館が晴耕雨読の語源について調査した記録があります。

その調査では、1889年(明治22年)刊行の『少年文庫』第2集に、「晴耕雨読楼記(せいこううどくろうき)」という文章が掲載されていることが確認されました。

これは、明治時代には「晴耕雨読」という表現が日本で使われていたことを示しています。

ただし、この資料が最初の使用例だと確定したわけではありません。

塩谷節山の漢詩が由来という説は?

晴耕雨読の由来については、塩谷節山(しおのやせつざん)という人物の漢詩に由来するという説も紹介されてきました。

しかし、関西大学図書館の調査では、調べた塩谷節山の著作の中に、出典とされる詩句を確認できませんでした。

また、塩谷節山が生まれる前ではありませんが、彼が幼かった1889年には「晴耕雨読」という表現がすでに使われていたこともわかっています。

そのため、この人物が四字熟語を作ったと断定するのは適切ではありません。

言葉の歴史を学ぶときは、確認できる記録と、まだ明らかになっていないことを分けて考えましょう。

晴耕雨読はどんな暮らしを表すの?

自然に囲まれた田園生活

晴耕雨読という言葉からは、自然に囲まれた田舎の暮らしが思い浮かびます。

晴れた日には畑で作物を育て、雨の日には家で読書を楽しむ生活です。

自分のペースで働いたり、好きな本を読んだりする時間を持つことが、この言葉の特徴です。

「悠々自適」の暮らし

「悠々自適(ゆうゆうじてき)」は、世間のわずらわしさにとらわれず、自分の思うままにゆったりと暮らすことです。

晴耕雨読は、そのような悠々自適の暮らしを表す一つの言い方でもあります。

ただし、悠々自適には、必ず畑仕事や読書をするという意味はありません。

本当の農業では雨の日も仕事がある

晴耕雨読は、自然に合わせたゆったりした暮らしを表す言葉です。

しかし、実際の農業では、雨の日にも必要な仕事がある場合があります。

動物の世話や作物の管理、出荷の準備など、天候に関係なく行う作業もあります。

そのため、農業をしている人が、必ず晴耕雨読の生活を送っているわけではありません。

理想として描かれる暮らしと、実際の農家の生活は、区別して考えることが大切です。

晴耕雨読の使い方と例文

晴耕雨読は、「晴耕雨読の生活」「晴耕雨読の日々」「晴耕雨読を楽しむ」などの形でよく使われます。

学校生活での例文

  • 「国語の授業で、晴耕雨読という四字熟語の意味を学んだ。」
  • 「社会の授業で、晴耕雨読の暮らしについて考えた。」
  • 「作文に、将来は晴耕雨読の生活を送りたいと書いた。」
  • 「図書室で、晴耕雨読を楽しむ人について書かれた本を読んだ。」

家庭や日常生活での例文

  • 「祖父は退職後、田舎で晴耕雨読の生活を楽しんでいる。」
  • 「父は、いつか自然に囲まれた場所で晴耕雨読の日々を送りたいと話している。」
  • 「祖母は晴れた日には畑を耕し、雨の日には読書を楽しむ、晴耕雨読の暮らしをしている。」
  • 「休日に家庭菜園と読書を楽しむ時間は、晴耕雨読を思わせる。」

将来の夢や理想の生活についての例文

  • 「都会の忙しい暮らしを離れ、晴耕雨読の生活に憧れている。」
  • 「定年後は小さな畑を持ち、晴耕雨読の日々を送りたい。」
  • 「自然豊かな町に移り住み、晴耕雨読を楽しむことが将来の夢だ。」

少し違う使い方を比べてみよう

例えば、「雨なので、今日は学校で本を読んだ」というだけでは、普通は晴耕雨読とは言いません。

一方、「晴れの日は家庭菜園で野菜を育て、雨の日は家で本を読む暮らし」は、晴耕雨読に近い生活です。

晴耕雨読は、単なる一日の行動よりも、暮らし方や生活の様子について使うと自然です。

晴耕雨読と悠々自適の違いは?

晴耕雨読と悠々自適は、どちらもゆったりした暮らしを表す言葉です。

ただし、意味の中心には少し違いがあります。

晴耕雨読は畑仕事と読書のある暮らし

晴耕雨読は、晴れた日の畑仕事と、雨の日の読書を組み合わせた暮らしです。

例文:「祖父は晴耕雨読の生活を楽しんでいる。」

悠々自適は自分のペースでゆったり暮らすこと

悠々自適は、世間のわずらわしさにとらわれず、自分の思うままに暮らすことです。

例文:「祖母は退職後、旅行や趣味を楽しみながら悠々自適に暮らしている。」

晴耕雨読は「晴れの日の畑仕事と雨の日の読書がある暮らし」、悠々自適は「自分の思うままにゆったり暮らすこと」です。

晴耕雨読と似ている言葉

田園生活(でんえんせいかつ)

田園生活は、田畑のある地域で暮らすことです。

例文:「家族は自然に囲まれた土地で、田園生活を始めた。」

晴耕雨読と関連する言葉ですが、田園生活そのものに読書をする意味はありません。

自給自足(じきゅうじそく)

自給自足は、生活に必要なものを、自分たちで生産してまかなうことです。

例文:「野菜を育てながら、自給自足に近い暮らしを目指している。」

晴耕雨読と組み合わせて使われることがありますが、自給自足は生活に必要なものを自分で用意することに重点があります。

スローライフ

スローライフは、時間や効率だけに追われず、暮らしの質などを大切にする生活の考え方です。

晴耕雨読と似たイメージで使われることがありますが、スローライフには必ず畑仕事や読書をするという意味はありません。

晴耕雨読と反対の意味に近い言葉

東奔西走(とうほんせいそう)

東奔西走は、仕事や用事などで、あちらこちらを忙しく走り回ることです。

例文:「会社の仕事で、毎日東奔西走している。」

晴耕雨読がゆったりした暮らしを表すのに対し、東奔西走は忙しく移動する様子を表します。

ただし、二つは辞典上の厳密な対義語と決まっているわけではありません。

晴耕雨読を使うときの注意点

雨の日に家で休むだけでは晴耕雨読ではない

晴耕雨読には、晴れた日の畑仕事と雨の日の読書という意味があります。

そのため、雨の日に家で休むことだけを、晴耕雨読と呼ぶのは正確ではありません。

天気によって予定を変えるだけでもない

例えば、晴れた日に公園で遊び、雨の日にゲームをすることは、お天気に合わせた過ごし方です。

でも、これだけで晴耕雨読の暮らしだとは言い切れません。

晴耕雨読は、畑仕事と読書を組み合わせた、悠々自適の暮らしを表すことが中心です。

農業が楽な仕事という意味ではない

晴耕雨読は、理想の暮らしを表す言葉として使われます。

しかし、実際の農業では、天候や季節に合わせて多くの仕事が必要です。

農業に携わる人々の働きを、簡単で楽なものと決めつけないようにしましょう。

忙しい暮らしが悪いという意味でもない

晴耕雨読の暮らしを理想とする人もいれば、忙しく仕事や活動をすることに充実感を感じる人もいます。

どちらが必ず優れているというわけではありません。

自分がどのような生活を送りたいかを考えるときに、晴耕雨読という言葉が役立つかもしれませんね。

晴耕雨読を英語で表すと?

晴耕雨読にぴったり一語で対応する英語はありませんが、意味を説明することはできます。

例えば、次のような表現です。

  • work in the fields on sunny days and read on rainy days:晴れた日は畑仕事をし、雨の日は読書をする。
  • lead a peaceful life in the countryside:田舎で穏やかな暮らしを送る。
  • enjoy a quiet rural life:静かな田園生活を楽しむ。

例えば、次のように言えます。

He works in the fields on sunny days and reads books on rainy days.

意味:「彼は晴れた日に畑仕事をし、雨の日には読書をします。」

晴耕雨読の具体的な様子を伝えたい場合には、このように説明すると自然です。

親子でチャレンジ!晴耕雨読の3択クイズ

問題:次のうち、晴耕雨読の使い方として最も適切なのはどれ?

  1. 「祖父は晴れた日には畑仕事をし、雨の日には読書を楽しむ、晴耕雨読の生活を送っている。」
  2. 「毎日忙しく走り回っていたので、晴耕雨読だった。」
  3. 「雨の日に一度だけ本を読んだので、晴耕雨読の生活だ。」
答えと解説を見る

正解は①です。

晴耕雨読は、晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家で読書をするような、悠々自適の暮らしを表します。

①は、そのような生活を説明しているため、適切な使い方です。

②は、忙しく走り回る様子なので、晴耕雨読の意味とは異なります。

③は、雨の日に一度本を読んだだけで、暮らし方を表しているわけではありません。

晴耕雨読についてのよくある質問

Q. 晴耕雨読の読み方は?

「せいこううどく」と読みます。

Q. 晴耕雨読の意味は?

晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家で読書をすること。また、そのような悠々自適の生活を送ることです。

Q. 晴耕雨読は正式な四字熟語なの?

はい。小学館『デジタル大辞泉』『精選版 日本国語大辞典』『四字熟語を知る辞典』などに掲載されています。

Q. 晴耕雨読の由来は?

晴れた日には畑仕事をし、雨の日には読書をするという暮らしを表す言葉です。ただし、正確な語源や初出の文献は特定されていません。

Q. 晴耕雨読は中国で生まれた言葉なの?

中国の古い人物や田園生活と結び付けて紹介されることはありますが、特定の中国古典が出典だと断定できる資料は確認できません。

Q. 晴耕雨読は褒め言葉なの?

悠々自適の暮らしを表す言葉で、理想の生活として肯定的に使われることがあります。ただし、必ずしも褒め言葉というわけではありません。

Q. 晴耕雨読と悠々自適の違いは?

晴耕雨読は晴れの日の畑仕事と雨の日の読書がある暮らしです。悠々自適は、自分の思うままにゆったり暮らすことです。

Q. 晴耕雨読は仕事をしていないことなの?

いいえ。晴耕雨読には、田畑を耕すという活動が含まれています。何もしない暮らしを意味するわけではありません。

Q. 晴耕雨読の生活は現代でもできる?

はい。例えば、家庭菜園や読書を楽しみながら、自分のペースで暮らすことが考えられます。ただし、実際の農業では天候に関係なく必要な仕事もあります。

Q. 晴耕雨読と反対の意味に近い言葉は?

「東奔西走」などが、忙しさという点で対照的な表現です。ただし、厳密な対義語とは限りません。

まとめ|晴耕雨読は畑仕事と読書を楽しむ悠々自適の暮らし

晴耕雨読の意味や使い方を振り返ってみましょう。

  • 読み方は「せいこううどく」。
  • 晴れた日には田畑を耕し、雨の日には読書をすること。
  • そのような悠々自適の暮らしを送ることも意味する。
  • 「晴耕」は晴れた日の畑仕事、「雨読」は雨の日の読書。
  • 正確な語源や出典は、まだ特定されていない。
  • 明治時代の1889年には「晴耕雨読」という表現が使われていたことが確認されている。
  • 「晴耕雨読の生活」「晴耕雨読の日々」などの形で使う。
  • 「悠々自適」と似ているが、晴耕雨読には畑仕事と読書のイメージがある。
  • 単に雨の日に休むことや、天気で予定を変えることだけを意味するわけではない。

晴耕雨読を覚えるポイントは、「晴れの日は畑を耕し、雨の日は本を読むような、ゆったりした暮らし」です。

この言葉を覚えたら、自分にとって理想の暮らしとはどんなものか、家族で話してみるのも面白いですね。

自然に囲まれた場所で暮らしたい人もいれば、街の中で活動的に暮らしたい人もいるでしょう。

さまざまな暮らし方があることを知り、自分に合った生活について考えるきっかけにしてみてください。

参考資料