
皆さんは、朝起きたときと夕方で、言うことがコロコロ変わってしまう人に出会ったことはありませんか?
たとえば、お友達と遊ぶ約束をしたのに、夕方になったら「やっぱり違う遊びにしよう!」なんて言われてしまったこと、ありますよね。
「えー、さっきと言ってることが違うよ!」って、なんだか困っちゃうこと、もしかしたら一度くらいは経験があるかもしれませんね。
実は、そんな「言うことがすぐに変わって困ってしまう状況」にぴったりの、とっても面白い四字熟語があるんですね。
それが、朝令暮改(ちょうれいぼかい)という言葉なんです。
漢字が4つ並んでいると、なんだかとっても難しそうに見えますよね。
でも、大丈夫ですよ。
私たちの大昔に生きていた人たちも、私たちと全く同じように「言うことがコロコロ変わって困る!」と感じていたなんて、ちょっと気になりますよね。
今回は、この言葉の本当の意味や、どうしてこんな漢字が使われているのか、その不思議な由来について、一緒に楽しく見ていきましょう!
読み終わる頃には、きっと明日誰かに教えてあげたくなるかもしれませんよ。
言うことがコロコロ変わって振り回されちゃうってこと?

まずは、この言葉がどんな意味を持っているのか、わかりやすくお話ししますね。
結論から言うと、この四字熟語は、方針やルールが頻繁に変わりすぎて、一貫性がないことを表しているんですね。
朝に出したはずの命令や約束が、その日の夕方にはもう別のものに変わってしまっている、という状況を想像してみてください。
「えっ、朝はこう言ってたのに、もう変わっちゃったの?」って、びっくりしてしまいますよね。
何度も何度も言うことが変わってしまうと、まわりの人がとっても困ってしまうのは、皆さんもわかりますよね。
だからこそ、この言葉は「よく変わってすごいね!」というふうに褒めるときに使うのではありません。
「ルールがすぐに変わるから、振り回されて疲れちゃうよ」という、ちょっと困った気持ちを伝えたいときに使う言葉なんですね。
たとえば、「うちのクラスのルールは、いつも朝令暮改で困っちゃうな」というふうに使います。
誰かの言うことが二転三転して、周りがパニックになってしまうようなときに、ぴったりの表現なんですよ。
もしかしたら、皆さんの周りにも、こんな風に言うことがすぐに変わってしまう人がいるかもしれませんね。
いったいどうして?大昔の中国にあった本当のお話

では、どうして「朝(あさ)」と「暮(くれ・夕方)」という漢字が使われているのでしょうか?
そのヒントは、この言葉が生まれた大昔の歴史に隠されているんですね。
実はこの言葉、約2000年以上も前の大昔の中国で実際にあった出来事から生まれたんです。
2000年前というと、日本ではまだお米作りが本格的に始まったばかりの、弥生(やよい)時代と呼ばれる大昔ですよね。
そんな大昔に、もうこんな言葉があったなんて、なんだかワクワクしませんか?
この言葉の由来は、中国の古い歴史書である『漢書(かんじょ)』の中の、食貨志(しょっかし)というお話に書かれています。
「食」は食べるもの、「貨」はお金や宝物のことですよね。
つまり、当時の人たちの生活や税金について書かれた大切な記録の中に、この言葉が登場するんです。
そのお話の中で、朝に出した命令が、その日の夕方には変わってしまうことを問題にして、偉い人が王様に注意をする場面があるんですね。
いったいどんなお話だったのか、もう少しタイムスリップして詳しく覗いてみましょう!
むかしむかしの「漢(かん)」という国での出来事
今から約2000年前、中国には「漢(かん)」というとっても大きな国がありました。
世界中の歴史の中でも、とても有名で強い国だったんですね。
その国を治めていたのは、文帝(ぶんてい)さんという王様(皇帝)でした。
そして、王様の家来に、晁錯(ちょうそ)さんという、とっても頭が良くて優しい政治家さんがいたんです。
晁錯さんは、いつも国の人たちが幸せに暮らせるように、一生懸命に考えてお仕事をしていました。
ある日、晁錯さんは国の様子を見て、とっても心配なことに気がついたんですね。
それは、国を治めるためのルールや、みんなが払う税金(国に納めるお米や布など)の集め方が、コロコロと変わってしまっていたことなんです。
晁錯さんは「このままでは、国のみんなが安心して暮らせないぞ」と思いました。
そこで、晁錯さんは王様に、お手紙(上奏文といいます)を書いて、あることを伝えようと決心したんです。
このお手紙が、のちに歴史の教科書のような大事な記録として残ることになるんですね。
お米を作る村の人たちが大ピンチ!
当時の農民さん(お米や野菜を作って暮らす人たち)は、毎日朝早くから夕方遅くまで、泥だらけになって働いていました。
一生懸命育てたお米の一部を、国に納めなければならなかったんですね。
そんな大変な毎日の中で、王様のお城から「今日から、税金を集める時期をこういう風に変えるぞ!」という命令が、朝に出されます。
村の人たちは「ええっ、急いで準備しなきゃ!」と、大慌てでお米をかき集めたり、作業の計画をやり直したりしました。
みんなで汗水流して、なんとか準備を終わらせようと頑張っていたんですね。
ところが、同じ日の夕方になると、お城からまた違うお触れ(お知らせ)がやってきます。
なんと、夕方にはもう「さっきのルールはなし!」と取り消されてしまうんです。
「やっぱり、こうすることに決めた!」と、また新しいルールが押し付けられてしまいました。
村の人たちは「そんなあ!せっかく1日かけて準備したのに、またやり直しなの!?」と、疲れ果てて座り込んでしまいますよね。
この、ルールがコロコロ変わって振り回される苦しみを表したのが、朝(あした)に令して暮れに改むという言葉なんです。
「あした」というのは、昔の言葉で「朝」のことなんですね。
晁錯(ちょうそ)さんの勇気ある手紙
村の人たちの悲鳴を聞いた晁錯(ちょうそ)さんは、とっても胸を痛めました。
そこで王様に書いたお手紙の中で、「王様、どうかお願いです」と訴えかけたんですね。
「上の人が言うことをコロコロ変えると、下の人たちが振り回されて疲れ果ててしまうのです。」
「朝に出した命令を夕方に変えるようなことをしていては、みんな安心して働くことができません。」
昔の時代、王様に意見するのは命がけのすごい勇気が必要だったはずですよね。
もしかしたら、王様を怒らせてしまって、重い罰を受けてしまうかもしれません。
それでも晁錯さんは、村の人たちを守るために、勇気を出して本当のことを伝えたんですね。
この言葉の裏には、弱い立場の人たちを思いやる、晁錯さんの優しい気持ちが隠されているんです。
ただ「すぐ気が変わるね」とからかうための言葉ではなくて、人への思いやりから生まれた言葉だと思うと、なんだか素敵ですよね。
私たちも、周りの人に迷惑をかけないように気をつけようって、優しい気持ちになれるかもしれませんね。
似ている言葉や、良い意味の言葉との違いは?
ところで、この言葉には、とてもよく似たお友達のような言葉(類義語)がいくつかあるんです。
例えば、「朝令夕改(ちょうれいゆうかい)」という言葉があります。
「暮」が「夕」に変わっただけで、意味はまったく同じなんですよ。
また、同じように状況が何度も変わることを、二転三転(にてんさんてん)と言ったりもしますよね。
どれも、物事がコロコロ変わってしまって落ち着かないときに使う言葉です。
でも、ここでひとつだけ注意してほしいことがあるんです。
それは、良い意味で使う言葉ではないということです。
もし、天気が急に悪くなって、遠足の行き先を外の公園から室内の水族館に変更したとしますよね。
それは、みんなが雨に濡れて風邪をひかないようにするための、とっても良い変更ですよね。
このように、状況に合わせて正しく計画を直すことは、「臨機応変(りんきおうへん)」という別の言葉で褒められるんです。
だから、誰かが一生懸命に考えて良い方向に変えてくれたときには、この四字熟語を使ってはいけないんですね。
あくまで、「理由もなく、何度もコロコロ変わって困っちゃう!」というときにだけ使うようにしましょう。
思わず笑っちゃう?学校やおうちでの楽しい使い方
さあ、言葉の歴史や意味がわかったところで、今度は私たちの身近な生活の中で使ってみましょう!
大昔の中国のお話だと難しく感じるかもしれませんが、実は私たちの周りにも、身近な生活の中にもたくさん隠れているんですよ。
「ああ、これってまさにアレのことだ!」って、きっと共感できるはずです。
ここでは、小学生の皆さんの生活の中で、言うことがコロコロ変わって困っちゃう様子を想像しながら、楽しい例文を3つ紹介しますね。
お友達や家族の顔を思い浮かべながら読んでみると、もっと面白く感じられるかもしれません。
ぜひ、明日から実際に使えそうなシチュエーションを探してみてくださいね。
それでは、どんな朝令暮改があるのか、一緒に見ていきましょう!
学校でのあるある!先生の言うことが変わっちゃった?
朝の会の時間、担任の先生がニコニコしながら言いました。
「今日の宿題は、漢字ドリルの3ページ目から5ページ目までですよ!」
それを聞いた皆さんは、「よし、今日の昼休みや休み時間に少しでも終わらせておこう!」と張り切りますよね。
お昼休みに、お友達と遊ぶのを少しだけ我慢して、一生懸命に漢字ドリルを終わらせました。
ところが、帰りの会の時間になって、先生が急にこう言ったんです。
「みんなごめんね!やっぱり今日の宿題は、漢字ドリルはやめて、算数のプリント5枚に変更します!」
ええーっ!?って、クラス中が大パニックになりますよね。
もう漢字ドリルを終わらせたのに、全部やり直しになるなんて大ショックです。
こんな、先生の言うことが急に変わって振り回される状況のときに、こう言ってみましょう。
「先生の宿題の出し方が朝令暮改すぎて、みんな困っちゃいました!」
先生も、「ご、ごめんね……」って苦笑いしてしまうかもしれませんね。
おうちでの日常!お母さんの夜ごはんメニューが…
朝、学校に行く前に、お母さんが笑顔で教えてくれました。
「今日の夜ごはんは、みんなが大好きなカレーライスよ!」
その言葉を聞いた瞬間から、頭の中はもうカレーライスでいっぱいですよね。
学校の給食を食べているときも、「今日の夜はカレーだぞ」ってニヤニヤしてしまいます。
そして、夕方になって「カレー!カレー!」とワクワクしながらおうちに帰りました。
ところが、キッチンから漂ってくるのは、カレーの匂いではなくて……お魚の匂いだったんです。
お母さんが申し訳なさそうに言います。
「ごめんね、スーパーでおいしそうなサンマが安かったから、やっぱり今日は焼き魚定食にしたわ!」
朝からずっとカレーを楽しみにしていたのに、ズコーッてずっこけてしまいますよね。
こんな、お母さんの約束が夕方に変わってがっかりした気持ちのときにも、この言葉がぴったりです。
「お母さんのメニューの決め方が朝令暮改で、すっかりカレーの気分だったのにー!」
もしかしたら、明日こそは絶対にカレーを作ってくれるかもしれませんね。
家族のお出かけ!お父さんの計画がパニックに
今度は、週末の家族旅行の計画でのあるあるです。
木曜日の夜、お父さんが得意げに言いました。
「今度の日曜日は、みんなで遊園地に行こう!」
皆さんは大喜びで、遊園地で乗るジェットコースターの計画を立てますよね。
ところが、土曜日の夜になると、お父さんがスマホを見ながら急に言い出します。
「うーん、やっぱり明日は映画館に行って、そのあと美味しいものを食べようか!」
えっ、遊園地じゃないの?と思いながらも、映画の準備をします。
しかし!日曜日の朝起きると、お父さんが張り切ってリュックを背負っているんです。
「すごく天気がいいから、やっぱり海までドライブに行くぞ!」
もう、どうなってるの!?って、目が点になってしまいますよね。
このように、前日の夜や当日の朝に突然行き先が変わってしまうような、お父さんの計画が定まらず、一貫性がないことに対しても使えますよ。
「お父さんの休日の予定はいつも朝令暮改だから、準備が全然できないよ!」
家族みんなで大笑いしながら、お出かけに出発できそうですね。
今日のおさらい!この四字熟語を忘れずに覚えておこう
ここまで、一緒に大昔の中国にタイムスリップしたり、私たちの身近な生活の中にある出来事を想像したりしてきましたね。
楽しんでいただけましたか?
最後にもう一度、今日のおさらいをしておきましょう。
この言葉は、方針や命令が頻繁に変わり、一貫性がないことを表す四字熟語でしたね。
朝に出した命令が夕方には変わってしまうくらい、言うことがコロコロと二転三転してしまうことです。
そして、ただ変わるだけではなくて、それによって周りの人が困ったり、振り回されたりしてしまうときに使う言葉なんですね。
約2000年前の中国の農民たちへの思いやりから生まれたこの言葉が、現代の日本に住む私たちの生活にもぴったり当てはまるなんて、なんだか歴史のロマンを感じませんか?
昔の人も、私たちと同じように「言うことがコロコロ変わる人」に困っていたんだなって思うと、親近感が湧いてきますよね。
朝令暮改という4つの漢字の並びを見たら、ぜひ今日の楽しいお話と一緒に思い出してみてくださいね。
さっそく明日、家族やお友達に使ってみよう!
四字熟語って聞くと、なんだか難しくて堅苦しいものだと思っていませんでしたか?
でも、言葉の本当の意味や、その裏に隠された歴史のストーリーを知ると、一気に身近で面白いものに変わりますよね。
難しい四字熟語も、意味がわかれば今日からすぐに使えるとっても便利な道具になるんです。
もし明日、学校でお友達の言うことがコロコロ変わって困ったときや、おうちでお父さんやお母さんの約束が急に変わったときがあったら、大チャンスですよ。
心の中で「あ、これってまさにアレだな!」って気づいたり、実際に「それって朝令暮改だね!」って声に出して言ってみたりしてください。
言葉を知ることで、困った状況も少し楽しく受け止められるようになるはずです。
きっと周りのみんなも、「えっ、そんな難しい言葉知ってるの?すごい!」って驚いてくれるかもしれませんね。
これからも、日常の中に隠れている面白い言葉たちを、一緒にたくさん見つけていきましょう!