四字熟語

誠心誠意(せいしんせいい)ってどんな意味?

誠心誠意(せいしんせいい)ってどんな意味?

テレビのニュースを見ていると、背広を着た大人の人が深く頭を下げながら、「この度はご迷惑をおかけし、誠心誠意(せいしんせいい)、おわび申し上げます」と言っているのを見たことがありませんか。

これって、いったいどんな意味なんだろうと、気になりますよね。
もしかしたら、お子さんから「どういう意味?」と聞かれて、ドキッとしたお父さんやお母さんもいらっしゃるかもしれませんね。

今回は、この四字熟語の本当の意味や、どうしてこんな漢字を書くのかというヒミツについて、みなさんと一緒にのんびりとひも解いていきたいと思います。

少し難しそうな言葉ですが、実は私たちの毎日の生活にとっても役立つ、あたたかくてパワフルな言葉なんですね。
私たちも一緒に、言葉の面白さを楽しんでいきましょう。

誠心誠意って、どんな気持ちがかくれているの?

誠心誠意って、どんな気持ちがかくれているの?

大人の人がお仕事の場面でよく使う言葉ですが、いったいどんな気持ちを表しているのでしょうか。
なんだか、とても真面目な雰囲気が伝わってきますよね。

辞書を引いてみると、なんだか少し難しい言葉で書かれていることが多いかもしれませんね。
でも、心配しなくても大丈夫です。
小学生のみなさんにも分かりやすい言葉に言い換えると、うそをつかず、自分のワガママをすてて、相手のために心から全力で向き合うことという意味になります。

ただの「まじめ」とは、少し違うんですね。
たとえば、テストの勉強を時間通りにやるのは「まじめ」ですが、今回の言葉は、もっと心の中の熱い気持ちが関わってくるんです。

誰かのために、損をしてもいいから一生懸命になろうとする。
見返りを求めずに、純粋な気持ちで相手に尽くそうとする。
そんな、心の底からのあたたかい態度を表しているんですね。
みなさんも、お友達や家族に対して、こんなふうに優しくなれた経験が、きっとあるのではないでしょうか。

言葉の成り立ちを少しだけ見てみると、「誠心」というのは、うそのない真実の心のことです。
そして「誠意」というのは、相手のために尽くそうとする優しい気持ちのことなんですね。

同じような意味を持つ二つの言葉をわざわざくっつけているのは、それだけ「本当に心の底から思っているんだよ」という強い決意を相手に伝えたいからだと言われています。
昔の人も、どうにかして自分の本当の気持ちを相手に届けたくて、一生懸命に言葉を重ねたのかもしれませんね。

なんだか、言葉の奥に隠された昔の人の一生懸命な姿を想像すると、少しほっこりした気持ちになりませんか。
私たちも、本当に大切な人に気持ちを伝えるときは、こんなふうに心と心を重ね合わせてみたいものですよね。

漢字の成り立ちからヒミツを探ってみよう

漢字の成り立ちからヒミツを探ってみよう

さて、ここからは少し時計の針を戻して、漢字の成り立ちのヒミツを探る旅に出かけてみましょう。
なぜ、この四つの漢字が選ばれたのか、気になりますよね。

「誠」という漢字に隠された、約束を守るパワー

まずは、四字熟語の中に二回も登場する「誠」という漢字について、一緒に考えてみましょう。
この字は、よく見ると左側と右側の二つのパーツに分かれていますよね。

左側は「ごんべん」と言って、言葉や口で言うことを表しています。
そして右側は「成る(なる)」という漢字ですね。
これは、物事を成し遂げる、完成させる、という意味を持っているんですね。

つまり、「誠」という漢字は、自分が口に出して言ったことは、必ず最後までやりとげるという、とてもかっこいい意味が込められているんです。

「言ったことを本当にする」から「まこと(本当のこと)」という意味になったんですね。
これって、なんだかヒーローの約束みたいで素敵だと思いませんか。
昔の中国では、言葉というのは神様に誓うくらい、とても重たくて大切なものだったそうです。

はるか昔、約3000年前の古代中国の時代から、人々は「一度口にした約束は絶対に破ってはいけない」と信じて、この漢字を大切に使ってきたと言われています。
そんな長い歴史が、たった一つの漢字に詰まっているなんて、驚きですよね。
私たちも、お友達との約束を守るとき、心のどこかでこの「誠」のパワーを使っているのかもしれませんね。

「心」と「意」が重なると、どうして強い気持ちになるの?

次に、「心」と「意」という漢字について見てみましょう。
どちらも、私たちの気持ちや考えを表す漢字ですよね。

「心」という漢字は、もともと人間の心臓の形から生まれたと言われています。
ドキドキしたり、ワクワクしたりする、私たちの体の一番大切な場所を表しているんですね。

そして、「意」という漢字は、どうやってできたかご存知ですか。
よく見てみると、上には「音(おと)」という漢字があり、下には「心(こころ)」という漢字がありますよね。

これは、心の奥底から響いてくる声(音)を表しているんです。
つまり、頭で考えただけではなく、心の中から自然と湧き上がってくる、本当の気持ちのことなんですね。

今回の言葉には、「心」という漢字そのものと、「意」という漢字の下の部分で、合わせて二回も「心」が登場しています。
これって、偶然ではないかもしれませんね。

心を二重にして相手に届ける。
それくらい、相手のことを大切に思っているという証拠なんですね。
私たちも、大好きな人に「ありがとう」と伝えるとき、ただ口で言うだけではなく、心の声(音)を乗せて伝えているはずです。
そう考えると、この四字熟語がとても身近で、あたたかいものに思えてきませんか。

歴史の中の「誠」の重み

少しだけ、歴史のお話をさせてくださいね。
みなさんは、昔の立派な先生たちが、言葉をとても大切にしていたお話を聞いたことがありますか。

たとえば、紀元前の中国にいた孔子(こうし)や孟子(もうし)といった偉い先生たちは、「誠」であること、つまり嘘をつかずに真心を持つことが、人間にとって一番大切なことだと教えていました。

彼らは、自分を飾って立派に見せることよりも、見えないところで人のために行動することのほうが、ずっと素晴らしいと考えていたんですね。
その教えが、長い時間をかけて海を渡り、日本にも伝わってきたんです。

日本の武士たちも、この「誠」という言葉をとても大切にしていました。
自分の命よりも、嘘をつかないことや約束を守ることを重んじていたと言われています。
そうした昔の人たちの熱い思いが、今も言葉の中に、そっと息づいているんですね。

そう思うと、なんだかこの言葉を口にするとき、少し背筋がピンと伸びるような気がしませんか。
でも、決して怖い言葉ではないんですよ。
相手を思いやる、とても優しい言葉だということが、みなさんにも伝わっていると嬉しいです。

明日から使ってみよう!楽しいシチュエーション別の使い方

言葉の意味や成り立ちがわかったところで、今度は実際にどんなふうに使えばいいのか、気になりますよね。
大人の人がお仕事の謝罪で使うだけではなく、みなさんの毎日の生活の中でも、楽しく使うことができるんですよ。

ここでは、小学生のみなさんの生活や、ご家庭での楽しい場面を思い浮かべながら、いくつかの例文を紹介してみたいと思います。
もしかしたら、「あるある!」と笑ってしまうような場面があるかもしれませんね。

シーン1・学校生活での使い方

学校では、お友達とお話をしたり、係の仕事をしたりと、いろんな出来事がありますよね。
そんなとき、自分の気持ちをしっかり伝えるために、こんなふうに使ってみるのはいかがでしょうか。

たとえば、給食当番のときに、うっかり手が滑って、お友達の机におかずを少しこぼしてしまったとします。
急いで拭きながら、ごめんねと謝りますよね。
そんなときに、心の中で強く誓うんです。

「〇〇ちゃん、ごめんなさい。明日の給食当番は、私が誠心誠意お皿を配るから許してね」

ただ「ごめんね」と言うだけでなく、「次は絶対に気を付けるからね、あなたのために一生懸命やるよ」という気持ちが、すごくよく伝わってきますよね。
お友達も、きっと笑顔で許してくれるかもしれませんね。

また、運動会のリレーの選手に選ばれたときの意気込みとして使うのもかっこいいですよ。
クラスのみんなの前で、挨拶をするときにこんなふうに言ってみましょう。

「クラスの代表として、本番まで誠心誠意、バトンパスの練習を頑張ります!」

これを聞いたクラスメイトは、「おっ、なんだかすごくやる気だな!」と驚いてくれるはずです。
自分のためだけではなく、みんなのために全力を尽くすという打算のない純粋な気持ちが、みんなの心を動かすんですね。

シーン2・おうちでの日常にひそむ使い方

おうちの中でも、この言葉が活躍するチャンスはたくさんありますよ。
お父さんやお母さんとのお話の中で使うと、ちょっと大人びた雰囲気を楽しむことができるかもしれませんね。

たとえば、冷蔵庫に入っていたお母さんのとっておきの高級なプリンを、自分のだと思ってこっそり食べてしまったとき。
お母さんが「あれ?私のプリンがない!」と探し始めたら、もうドキドキですよね。
素直に謝るときに、こんなふうに言ってみるのはどうでしょう。

「お母さん、本当にごめんなさい。今度の日曜日、誠心誠意お肩もみをするから、許してください」

お母さんも、怒ろうと思っていたのに、なんだかクスッと笑ってしまうかもしれませんね。
ここでのポイントは、言葉だけではなく、本当に心を込めてお肩もみをする行動が伴っていることが大切です。
言葉と行動がセットになって初めて、本当の信頼を取り戻すことができるんですね。

また、毎月のお小遣いをもう少しアップしてほしいときのお願い作戦にも使えますよ。
お父さんとお母さんの前に正座して、真剣な顔でこう言ってみましょう。

「これからは、お風呂掃除と玄関の靴ならべを誠心誠意やりますので、お小遣いを少しだけ上げてもらえませんか」

こんなふうに丁寧にお願いされたら、お父さんやお母さんも「そこまで言うなら、少し考えてみようかな」と思ってくれるかもしれませんね。
相手にお願い事をするときは、自分の気持ちの真剣さを伝えることがとっても大事なんですね。

シーン3・家族の会話から見つける使い方

今度は、お父さんやお母さんが使う場面を想像してみましょう。
大人の会話の中にも、家族を思いやるあたたかい気持ちがたくさん隠れているんですね。

たとえば、お父さんがお仕事で忙しくて、休日に家族でお出かけする約束を守れなかったとき。
お母さんや子どもたちからブーブー文句を言われて、お父さんは反省しています。
そんなとき、お父さんはこんなふうに家族に約束するはずです。

「みんな、今回は本当にごめん。来週の連休は、パパが誠心誠意、家族サービスをするから楽しみにしていてね」

この言葉には、「家族のみんなを喜ばせたい」という、お父さんの真っ直ぐな愛情が込められていますよね。
私たちも、お父さんがこんなふうに言ってくれたら、きっと来週のお出かけが待ち遠しくなるはずです。

また、遠くに住んでいるおじいちゃんやおばあちゃんにお手紙を書くときにも、この言葉の心が隠れています。
直接言葉にはしなくても、こんな気持ちでお手紙を書いていますよね。

「おじいちゃんたちが元気で過ごせるように、家族みんなで誠心誠意、お祈りしています」

離れていても、相手のことを大切に思う気持ち。
それこそが、相手に尽くそうとする優しい心なんですね。
みなさんの周りには、こんなふうに素敵な言葉のプレゼントがあふれているのかもしれませんね。

まとめ!言葉の魔法を復習しよう

ここまで、みなさんと一緒に言葉のヒミツを探ってきましたが、いかがでしたか。
なんだか、少し難しそうに見えた四字熟語が、とても身近で温かいお友達のように感じてもらえたら嬉しいです。

最後にもう一度、大切なポイントを一緒におさらいしておきましょう。
この言葉には、こんな素敵な意味が隠されていましたよね。

・うそをつかず、自分のワガママをすてて相手に向き合うこと
・言葉で言ったことは、最後まで責任をもって成し遂げること
・頭で考えるだけでなく、心の奥からの声を相手に届けること

そして、歴史の深い古代中国から、長い時間をかけて私たちの心を豊かにしてきた言葉だということもわかりました。
大人の人がお仕事で謝ったりお願いしたりするときによく使う言葉ですが、それは、相手のことを本当に大切に思っているからこそなんですね。

私たちも毎日の生活の中で、失敗してしまったときや、誰かにお願いをするとき、そして感謝の気持ちを伝えるときに、この言葉の魔法を使うことができます。
でも、一つだけ注意してほしいのは、言葉だけを軽く使ってはいけないということです。

「やります」と言ったからには、本当に一生懸命に行動することが大切なんですね。
言葉と行動が手をつないだとき、初めて相手の心に本当の魔法がかかるのだと思います。
みなさんなら、きっと上手にこの魔法を使うことができるはずですよね。

さあ、あなたのまごころを伝えてみましょう

言葉というのは、ただ辞書で意味を調べるだけではなくて、自分の口で言ってみたり、大切な誰かに向けて使ってみたりすることで、本当の輝きを放つものだと言われています。

今日、この言葉の意味や成り立ちを知ったみなさんは、もう立派な言葉の魔法使いです。
明日、学校に行ってお友達とお話をするときや、おうちでお父さんやお母さんと過ごすときに、ちょっとした瞬間に「本当の真心」を意識してみてはいかがでしょうか。

誠心誠意」という言葉そのものを口に出さなくても大丈夫です。
大切なのは、嘘をつかず、相手を思いやる気持ちを行動で示すことなんですね。
もしかしたら、そんなあなたの姿を見て、周りの人たちもあたたかい気持ちになってくれるかもしれませんね。

親子で一緒に、「今日の私たちの行動には、優しい気持ちが入っていたかな?」とお話ししてみるのも、とっても素敵な時間になると思います。
言葉を通じて、家族の絆がもっともっと深まっていくといいですよね。
みなさんの明日からの生活が、優しさとまごころであふれる素敵な毎日になることを、私も応援しています。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
これからも、いろいろな言葉のヒミツを一緒に楽しく見つけていきましょうね。