
テレビのスポーツ中継を見ていて、「両チームゆずりません!」なんて実況を聞いたことはありませんか?
「ゲームは一進一退(いっしんいったい)の攻防です!」というアナウンサーの興奮した声。
これって気になりますよね。
実は多くの人が、同じように「かっこいい響きだけれど、一体どんな状態だろう?」と感じているんですね。
もしかしたら、大人の人でも「なんとなく雰囲気で使っているかも……」という方が多いかもしれませんね。
実はこの言葉、私たちの毎日の生活の中にも、ぴったり当てはまる場面がたくさんあるんですよ。
今日は、この四字熟語の意味や、大昔の中国から伝わったという驚きの秘密を、小学生の皆さんにもわかりやすく解説していきますね。
お父さんやお母さんも、ぜひお子さんと一緒に楽しく学んでいきましょう!
進んだり下がったり!良くなったり悪くなったりする状態のこと

この言葉の形を見ると、数字の「一」と、「進む」「退(しりぞ)く」という漢字が綺麗に並んでいますよね。
この漢字が教えてくれている通り、意味はずばり、前へ進んだり後ろへ下がったりを繰り返すことなんですね。
つまり、物事の状況が良くなったり悪くなったりして、なかなか安定しない様子を表しているんです。
これって、とてもイメージしやすいと思いませんか?
たとえば、運動会の綱引きを想像してみてください。
赤組が「オーエス!」と力いっぱい引っ張って少し勝ったと思ったら、今度は白組が「負けるもんか!」と引っ張り返しますよね。
そうすると、綱の真ん中のリボンが、行ったり来たりして、また元の場所に戻ってしまいます。
そんな風に、あっちへ行ったりこっちへ来たりして、なかなか勝負がつかない状態のことなんですね。
また、この言葉はスポーツだけでなく、風邪をひいてしまったときの体の様子を表すときにも使われるんですよ。
朝起きたら「あ、熱が下がったかも!」と思って元気に遊びそうになりますよね。
でも、夕方になるとまた熱が上がってしまって、ベッドに逆戻り……なんて経験、わかりますよね。
実はこれ、お医者さんやニュースの解説でもよく使われる表現なんですよ。
お医者さんが「患者さんの具合は、今日は良くなりましたが、明日はまた少し熱が出るかもしれません」と説明するような場面ですね。
お薬を飲んで回復したと思ったら、また少し悪くなってしまう。
そんな、一進一退の病状を繰り返しながら、人間の体は少しずつ元気になっていくんですね。
ただ完全に止まってしまっているのではなく、少しずつでも動いている、というところがとっても大切なポイントなんですよ。
実は大昔の中国の本に書かれていた言葉だった!

この言葉って、いつ頃からある言葉なのか気になりますよね。
実は、今から約2000年以上も前の、大昔の中国で生まれたと言われているんです。
それって本当?とびっくりしてしまうかもしれませんね。
そんなに昔の言葉が、今の日本のテレビや学校で使われているなんて、なんだかタイムスリップしたみたいでロマンチックだと思いませんか?
どうして行ったり来たりしてしまうの?
この言葉の由来は、中国の荀子(じゅんし)という名前の賢い学者が書いた本の中にあるんですね。
昔の中国は、国と国がいつもケンカをしている、とても大変な時代でした。
そんな時代だからこそ、この賢い学者さんは「人間はどうやって平和に、正しく生きていけばいいのだろう?」と一生懸命に考えて本にまとめたんですね。
その本の中に、「一進一退、一左一右(いっしんいったい、いっさいちゆう)」という言葉が登場するんです。
「一左一右」というのは、「左へ行ったり右へ行ったりする」という意味ですね。
つまり、「前に行ったり後ろに下がったり、左に行ったり右に行ったりして、なかなかまっすぐ進めない様子」を表していたんです。
この学者さんは、新しいことを学ぼうとしても、昨日はできたのに今日は忘れてしまったり、良いことをしようと思ったのにちょっとズルをしてしまったりする人間の弱さを知っていました。
だからこそ、人間の成長は決して一直線ではなく、迷いながら進むものだと伝えたかったのかもしれませんね。
これって、今の私たちにもすごくよくわかりますよね。
毎日完璧に、少しの失敗もせずに前に進める人なんて、世界中どこを探してもいないと思いませんか?
焦らなくても大丈夫!という優しいメッセージ
だから、この言葉には、ただ「進まなくて困るなあ」というマイナスの意味だけではないんですね。
完全に止まってしまっている停滞(ていたい)という言葉とは違うんです。
少し戻ってしまっても、また前に進もうとする力があるという前向きな状態なんですよ。
お父さんやお母さんも、お子さんがお勉強や習い事でつまずいたときに「今は少し戻っている時期だから、焦らなくてもいいんだよ」と優しく声をかけてあげると、きっと安心するはずですよ。
行ったり来たりしながらでも、諦めなければ必ずゴールに近づいていけるんですね。
そう考えると、とても優しくて勇気の湧いてくる言葉だと思いませんか?
似ている言葉との違いも知っておこう!
似たような意味で、互角(ごかく)や「五分五分(ごぶごぶ)」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。
でも、これらは少しだけニュアンスが違うんですよ。
「互角」というのは、両方の実力が同じくらいで釣り合っている状態のことです。
スポーツの試合で言うなら、「互角」は試合が始まる前から「あの二つのチームは同じくらい強いぞ」という時に使えます。
それに対して今回学んでいる言葉は、試合が始まってから、実際に点を取り合っている激しい動きの時にぴったりなんです。
点数が入ったり、追いつかれたり、という「状態の揺れ動き」に注目しているんですね。
この違いを知っていると、言葉の使い分けができてちょっとカッコいいと思いませんか?
英語ではどうやって表現するの?
日本や中国だけでなく、外国にも似たような言葉があるのか気になりますよね。
実は、英語でも同じような状況を表す面白い言葉がたくさんあるんですよ。
たとえば、「back and forth(バック・アンド・フォース)」という表現があります。
これは「後ろへ行ったり、前へ行ったり」という意味で、まさに一進一退と同じ動きですよね。
また、公園にある遊具の「シーソー」を思い出してみてください。
片方が上がれば、もう片方が下がる、ギッタンバッコンと揺れ動くあのシーソーです。
英語でも、点数が入ったり取られたりする試合のことを「seesaw game(シーソーゲーム)」と呼ぶんですよ。
音楽の歌のタイトルなどでも聞いたことがある人がいるかもしれませんね。
これもとってもわかりやすい言葉なんですね。
世界中どこに行っても、みんな「進んだり戻ったり」する状況を、いろんな例えで表現しているんですね。
そう考えると、なんだか言葉って面白いなと思いませんか?
小学生の毎日にもこの状況はたくさんある!
さて、意味や由来がわかったところで、今度は毎日の生活の中でどうやって使えばいいのか、具体的なシチュエーションを見ていきましょう。
大昔の中国の言葉なんて言うと難しそうに聞こえますが、実は私たちの身の回りのありふれた日常にピッタリ当てはまるんですよ。
思わずクスッと笑ってしまうような例文を、3つの場面に分けて紹介しますね。
これはどんな場面でも当てはまる魔法のような言葉なんですよ。
ぜひ、皆さんの生活を想像しながら、一進一退をどう使うか一緒に考えてみてくださいね。
学校生活でのあるある
学校にいると、勉強やスポーツで「進んだり戻ったり」することってたくさんありますよね。
漢字のテスト勉強をしているときのことを、少し思い出してみてください。
昨日の夜、一生懸命ノートに書いて、10個の新しい漢字を完璧に覚えた!と思って、すごく嬉しい気持ちになりましたよね。
「これで明日のテストは100点満点だぞ!」とワクワクしながらベッドに入ったかもしれませんね。
でも、次の日の朝、学校に行く前に「念のために確認しておこうかな」と思ってノートを開いてみたら……。
あれ?あんなに覚えたはずなのに、半分くらい忘れてしまっている!なんてこと、ありませんか?
これって気になりますよね。実は多くの小学生が同じように感じているんですね。
そこで慌てて、もう一度覚え直して、また忘れて、また覚えて……というのを繰り返すことになります。
まさに、この覚えては忘れることを繰り返す暗記の苦労こそが、この四字熟語にピッタリの状況なんですね。
「明日の漢字テストに向けて、僕の暗記力はまさに一進一退だ。覚えたと思ったら忘れてしまう!」
こんな風に、ちょっと大人っぽく言ってみると、なんだか悔しい気持ちも少しだけ笑いに変わるかもしれませんね。
他にも、体育の時間のサッカーの試合も良い例ですね。
赤組がシュートを決めたと思ったら、すぐあとに白組が取り返してくる。
どちらも強くて点数が並んでいくような熱い試合になると、みんなドキドキしますよね。
「今日の体育のサッカーの試合は、お互いに点を取り合う一進一退の攻防で、最高に盛り上がったよ!」
お友達との会話でサラッと使えたら、周りのみんなから「おっ、なんか難しい言葉知ってるね!」と驚かれるかもしれませんね。
テレビゲームで強いボスと戦っているときも同じですよね。
勇者が攻撃してボスの体力を減らしたと思ったら、ボスが回復魔法を使って元通りになってしまう。
そんなハラハラする時間も、この言葉で表すことができるんですよ。
おうちでの日常でのあるある
次はおうちの中での出来事です。
毎日暮らしていると、「なかなか終わらないなぁ」ということ、ありますよね。
たとえば、お休みの日のお部屋のお片付けです。
お母さんに「部屋をきれいにしなさい!」と言われて、おもちゃ箱にミニカーやブロックをポンポンと片付け始めたとします。
でも、片付けている途中で、昔遊んでいた懐かしいおもちゃを見つけてしまって、「あ、これ久しぶりだなあ」と遊び始めてしまう……。
お母さんが様子を見に来て慌てて片付けて、また違う絵本を読み始めて散らかってしまって。
この、片付いたと思ったら散らかって、を繰り返す状態は、誰にでも経験があるはずですよね。
「週末の僕の部屋の片付けは、おもちゃの誘惑のせいでずっと一進一退を繰り返している。」
お母さんに怒られそうなときも、こんな風に言い訳してみたら、もしかしたらクスッと笑って許してもらえるかもしれませんね。
あるいは、お父さんが挑戦しているダイエットもわかりやすい例ですね。
月曜日から水曜日までは体重が減ったのに、週末に元に戻ってしまう現象のことです。
「よし、キャベツをたくさん食べて、ジョギングもしたからスリムになったぞ!」とお父さんがガッツポーズをしたのに。
木曜日に飲み会で美味しいものをたくさん食べてしまい、金曜日には「体重が元に戻ってしまった……」とガッカリしている。
「お父さんのダイエットは、週末にケーキを食べてしまうから、いつも一進一退のようだね。」
お父さんにはちょっと耳が痛いかもしれませんが、家族みんなで応援しながら、こんな風にユーモアを交えて使うのも楽しいですよね。
生活の中のちょっとした失敗も、言葉の力で明るい笑いに変えられると思いませんか?
家族との会話でのあるある
最後は、家族でお出かけの計画を立てているときの会話です。
みんなの意見がなかなかまとまらないときにも使えるんですよ。
たとえば、次の日曜日のお出かけ先を決める家族会議をしているとします。
お姉ちゃんは「絶対に遊園地に行きたい!」と言い、弟は「動物園がいい!」と譲りません。
お母さんが「じゃあ、両方の中間をとって水族館はどう?」と優しく提案してくれますよね。
でも、「えー!水族館はこの前行ったじゃん!」と二人に反対されてしまう。
この、意見がまとまりそうになっては、また振り出しに戻ってしまう瞬間が、まさにそれなんですね。
せっかく良いアイデアが出たのに、また最初から話し直しになってしまう。
そんなみんなの意見がバラバラでなかなか話し合いが進まないことは、皆さんのご家庭でも「あるある」ですよね。
「日曜日のお出かけ先を決める家族会議は、みんなの意見がバラバラで一進一退の話し合いになっている。」
こんな風に、話し合いや相談がなかなか進まないときにもピッタリなんですね。
お父さんやお母さんが、会社のお仕事から疲れて帰ってきたときにも、使えそうですよね。
「今日の会議はどうだった?」と聞いてみて、「うーん、なかなか意見が合わなくてね……」と返ってきたら。
「それって、まさにあの四字熟語の状態だね。大変だったんだね」と優しく声をかけてあげてくださいね。
言葉を知っているだけで、家族のコミュニケーションがもっと豊かになって、絆が深まっていくと思いませんか?
まとめの言葉と、明日から使うためのヒント
ここまで、とっても便利な四字熟語について一緒に見てきましたが、いかがでしたか?
最後に、今日学んだ大切なポイントを短くおさらいしてみましょう。
- 意味は、良くなったり悪くなったりを繰り返して、なかなか安定しないことです。
- 由来は、大昔の中国の賢い学者さんの本から来ています。
- スポーツの試合、病気の熱の上がり下がり、お片付けやダイエットなど、いろんな場面で使えます。
こんな風に整理すると、とてもわかりやすいですよね。
漢字の通り「一つ進んで、一つ下がる」という動きを頭の中でイメージすれば、小学生の皆さんでも絶対に忘れないはずですよ。
そして、この記事の中で一番覚えておいてほしいのは、この言葉は決して悪いことばかりではない、ということです。
後ろに下がってしまったとしても、それは前に進もうと頑張っている証拠なんですね。
勉強でもスポーツでも、すぐに結果が出なくて「進んだり戻ったり」しているときは、「あ、今は少しずつ前に進むための準備の時期なんだな」と心の中で思ってみてください。
そう思えば、「また次の一歩を踏み出そう!」と、少し勇気が湧いてくると思いませんか?
大人の皆さんも、子育てやお仕事で「なかなか思い通りにいかないな」と悩む日があるかもしれませんね。
そんな時は、お子さんと一緒に「今は我が家も一進一退だね」と笑い飛ばして、また明日から少しずつ進んでいけばいいんですね。
明日、学校で熱いドッジボールの試合があったときや、おうちでお片付けがなかなか進まないときに、ぜひお友達や家族に向かって使ってみてくださいね。
「今の試合、ドキドキして面白かったね!」なんて言いながら、今日学んだ言葉を自然に使えたら、とってもかっこいいですよ。
言葉を知ると、毎日の生活がもっと色鮮やかで、楽しくなります。
ぜひ、今日からあなたの心の中の言葉の引き出しに、この素敵な四字熟語を加えてみてくださいね!