
「もう、何回言ったらわかるの。」
毎日おうちや学校で、こんな言葉を聞いたり、言ったりすることってありますよね。
お母さんが「早く宿題やりなさい」と何度言っても、ついゲームを続けてしまったり。
先生が「廊下は走らないでね」と伝えても、元気いっぱいなお友達がまた走ってしまったり。
これって、日々の生活のなかでよくある風景かもしれませんね。
同じことを何度も何度も繰り返していると、「もう、いい加減にしてほしいな」と思うこと、きっとあると思います。
実は、そんな「何度も繰り返すこと」をぴったり表す、魔法のような四字熟語(よみがな)があるんですね。
それが「再三再四(さいさんさいし)」という言葉です。
もしかしたら、テレビや本で聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、どうして「三」と「四」という数字が入っているのか、ちょっと気になりますよね。
今日は、この言葉の本当の意味や、面白い成り立ちについて、私たちも一緒に楽しく学んでいきましょう。
きっと明日から、使ってみたくなる言葉になると思いますよ。
何度も何度も繰り返すことってどんな意味?

さて、まずはこの言葉が、一体どんな時に使われるのかを見ていきましょう。
ひとことで言うと、何度も何度も繰り返し行うさまを表しているんですね。
たとえば、「一度言っただけ」や「二度お願いしただけ」では、この言葉はあまり使いません。
もう何回も、それこそ数え切れないくらい同じことを言ったり、やったりしている時に登場する言葉なんですね。
言葉の響きからも、なんだか「もう、何度もやってるんだよ」という強い気持ちが伝わってきませんか。
実はこの言葉には、ちょっとした特徴があるんですね。
それは、注意や忠告など、あまり良くないことが繰り返される時に使われることが多い、ということです。
つまり、「何度も何度も褒められた」というような嬉しい出来事の時には、あまり使われないんですね。
どちらかというと、「何度も何度も注意しているのに、また同じ失敗をしてしまった」というような、少し困った場面で活躍する言葉なんです。
これって、私たちの毎日の生活を振り返ってみると、けっこう思い当たる節があるかもしれませんね。
おうちの人から、再三再四注意されているのに、ついお菓子を食べすぎてしまうこと、ありませんか。
何度も同じことを繰り返してしまうのは、大人も子どもも同じですよね。
だからこそ、この言葉は昔からたくさんの人に使われ続けてきたのだと思います。
「再三(さいさん)」という言葉だけでも「二度も三度も」という意味があって、何度も繰り返している気持ちは伝わるんですね。
でも、それだけじゃ足りないくらい、もっともっと何度も繰り返しているという気持ちを伝えたい時に、「再四(さいし)」をくっつけるんです。
そうすることで、「もう、二度や三度じゃないんだよ。もっともっとだよ」という、あふれるような思いを表現できるんですね。
言葉って、自分の気持ちの大きさに合わせて、長くなったり強くなったりするのが、とっても不思議で面白いですよね。
私たちも、どうしても相手にわかってほしい時や、同じことが続いて困ってしまった時に、この言葉を使ってみると、気持ちがすっと伝わるかもしれませんね。
どうしてこの漢字が使われているのか?言葉の秘密を探ろう

それでは、どうしてこの四つの漢字が並んでいるのか、その秘密に迫ってみましょう。
ただ暗記するのではなくて、漢字そのものに込められた深い意味を知ると、まるで探偵になったような気分でワクワクしてきますよね。
実は、言葉の成り立ちには長い歴史の物語が隠されていることがよくあるんですね。
この再三再四という言葉も、遠い昔から海を渡ってやってきた、素敵な歴史を持っているんですよ。
「再」という漢字に隠されたヒント
まず一番最初に出てくる「再」という漢字について考えてみましょう。
みなさんも、「再放送」とか「再出発」という言葉を聞いたことがありますよね。
この「再」という字には、再び、もう一度という意味を持つ漢字としての役割があるんですね。
つまり、「一回終わったことを、もう一回やる」という時に使われるんです。
これだけでも、「あっ、また同じことをしているんだな」ということがわかりますよね。
でも、それだけではありません。
言葉のなかに「再」が入ることで、一つのことをもう一度やり直すという重要なサインになっているんですね。
だからこそ、再という字が二回も登場するこの四字熟語は、「もう一度、そしてさらにもう一度」という、とっても強い繰り返しの気持ちを表すことができるんですね。
「三」と「四」が表す本当の意味
次に気なるのが、「三」と「四」という数字ですよね。
「一」でも「二」でもなく、どうして「三」と「四」なのでしょうか。
実は昔から、言葉の世界では「三」という数字には特別な力が隠されているんですね。
「三度目の正直」や「仏の顔も三度まで」という言葉があるように、「三」は「たくさん」とか「これ以上ないくらい」という意味を表すことが多いんです。
「再三」という言葉だけでも、「再三」をさらに強めて強調した言い方として、「何度も何度も」という意味になるんですね。
でも、世の中には「三回」だけじゃ終わらないこともたくさんありますよね。
そこで、「三回でも終わらないなら、四回だ」という気持ちを込めて、「再四」という言葉がくっついたんですね。
数字がだんだん大きくなっていくことで、「またか、まだ続くのか」という驚きやあきれ果てた気持ちが、手に取るように伝わってきませんか。
昔の中国の小説「紅楼夢」からやってきた!
では、この言葉はいつ頃から使われるようになったのでしょうか。
実は、日本で生まれた言葉ではなくて、海の向こうからやってきたんですね。
もともとは、中国の清の時代に書かれた「紅楼夢(こうろうむ)」という小説が由来とされています。
清の時代というのは、日本でいうと江戸時代くらいのころなんですね。
とっても長くて有名なお話のなかで、登場人物たちが何度も同じことを繰り返す様子を描く時に、この言葉が使われていたそうです。
その頃の中国の人たちも、何度も同じことが繰り返されるのを見て、「あぁ、また同じことだなぁ」なんて思っていたのかもしれませんね。
昔の人も私たちと同じようなことで悩んだり、感情を表現したりしていたと思うと、なんだか親近感が湧いてきませんか。
そして、この言葉が日本に伝わってきて、明治時代には日本の小説にも登場するようになったんですね。
二葉亭四迷(ふたばていしめい)という人が書いた「浮雲(うきぐも)」というお話のなかにも、この言葉が使われているそうです。
こうして再三だけでなく四までつけて、長い時間をかけてたくさんの人に使われながら、今の私たちのもとへと届いたんですね。
こんな時に使える!親子で笑える楽しいシチュエーション
さて、言葉の意味や歴史がわかったところで、今度は実際の生活のなかでどんな風に使えるのかを見ていきましょう。
この言葉は、日常の困った場面で使われる表現として、とっても便利なんですよ。
ただし、大人になってからのお仕事の場面で使う時には、少しだけ気をつけておきたいことがあります。
目上の人やお仕事の相手に対して使ってしまうと、相手を強く責める印象になるため、大人のお仕事では使い方に注意が必要なんですね。
「何度も言わせないでください」と怒っているように聞こえてしまうことがあるからです。
そんな時は、「繰り返しのお願いとなり恐れ入りますが」など、優しい言い方に変えるのが大人のマナーなんですね。
でも、おうちの中や学校での出来事を振り返って笑い合う時には、再三再四という言葉は大活躍します。
今回は、思わず「あるある!」とクスッと笑ってしまうような場面を三つご紹介しますね。
学校生活編:「また忘れ物?」
まずは、学校でのあるあるエピソードからです。
学校では、先生からの繰り返しの注意やお願いが毎日のようにありますよね。
たとえば、いつも宿題を忘れてしまうお友達がいたとします。
「今日は絶対に持ってきた!」と元気にランドセルを開けたのに、なんとノートが入っていません。
「あれ?机の上に置いてきたかも……」と頭をかくお友達を見て、先生がこう言います。
「〇〇さん、再三再四、寝る前にランドセルの中身を確認するように言っているのに、また忘れちゃったのね。」
こんな風に、何度も言われているのに直らない時に、ぴったり当てはまるんですね。
もちろん、誰にでも失敗はありますが、同じミスが何度も繰り返されると信頼を失いやすくなるので、気をつけたいところですよね。
私たちも、明日の準備はしっかりしてから寝よう、と思わせてくれる出来事かもしれませんね。
おうちの日常編:「早くお風呂に入りなさい!」
次は、おうちの中でのよくある風景です。
夕方から夜にかけては、親から子どもへのしきりな声かけが飛び交う時間ですよね。
テレビゲームに夢中になっている子どもに、お母さんが声をかけます。
「もう時間だから、早くお風呂に入りなさいよ」
「はーい、あとちょっと!」
こんなやり取り、みなさんのおうちでも心当たりがあるのではないでしょうか。
10分後、20分後、そして30分後……。
とうとうお母さんの雷が落ちます。
「再三再四お風呂に入りなさいって言ってるのに、どうしてまだゲームをしてるの!」
親としては、注意しても態度を改めない時に感情が爆発しやすいものです。
「何度も何度も」というよりも、もっと強いあきれと怒りの気持ちが、この四字熟語からひしひしと伝わってきますよね。
今度お母さんに怒られそうになったら、「再三再四、ごめんなさい!」と元気よく謝ってみると、もしかしたらクスッと笑って許してもらえるかもしれませんね。
家族との会話編:「お父さんの靴下」
最後は、家族みんなで笑えるちょっとしたトラブルのお話です。
おうちの中では、家族の間で起きる度重なるトラブルというのも、よくあるお悩みですよね。
たとえば、お仕事から帰ってきたお父さんが、いつも靴下を脱ぎっぱなしにしてしまうとします。
洗濯機に入れてね、と何度お願いしても、ソファーの下や廊下の隅っこに、丸まった靴下がコロンと落ちているんです。
それを見つけたお母さんが、やれやれという顔をして言います。
「お父さん、再三再四お願いしているのに、また靴下がそのままになってるわよ。」
お父さんは「あっちゃー、またやっちゃった」と頭をかいて苦笑い。
こんな風に、根本的なルールや仕組みを見直さないと解決しないような小さな困りごとにも、この言葉はしっくりと馴染むんですね。
「もう、お父さんったら再三再四なんだから!」と子どもがツッコミを入れたら、家族の会話がもっと楽しくなると思いませんか。
言葉を上手に使うと、ちょっとした不満も、笑い話に変えることができるんですね。
今日のおさらい!言葉の魔法を自分のものにしよう
ここまで、一緒にたくさんのことを学んできましたね。
最後に、今日のおさらいをしておきましょう。
この四字熟語は、一度や二度ではなくかなりの回数を重ねていることを伝えるための言葉でしたね。
ただ「何度も」と言うよりも、ずっと強い気持ちや、少し困っている気持ちを相手に届けることができるんです。
「たびたび」や「頻繁(ひんぱん)に」といった似たような意味の言葉もありますが、やっぱり「三」と「四」という数字が入っていることで、その多さがリアルに伝わってきますよね。
中国の古い小説から始まって、日本の昔の小説家たちも使ってきた、とっても歴史のある表現だということもわかりました。
そして、気をつけたいポイントとしては、少しネガティブな気持ちが含まれているため、目上の人に使う時は気をつけるということでした。
相手に合わせて柔らかい言葉に言い換えるのが思いやりなんですね。
でも、お友達や家族との間では、再三再四という言葉を使うことで、お互いの気持ちを確認し合う良いきっかけになります。
言葉を知るということは、自分の気持ちにぴったりの服を着せてあげるようなものかもしれませんね。
明日からどんどん会話のなかで使ってみよう
最後まで一緒に読んでいただき、本当にありがとうございます。
新しい言葉を知ると、なんだか少しだけ自分が大きくなったような、誇らしい気持ちになりませんか。
この言葉は、単なる難しい漢字の並びではなくて、自分の感情を相手に上手に伝えるための言葉なんですね。
もし明日、学校でお友達が同じいたずらを繰り返していたら、「もう、再三再四やめてって言ってるでしょ?」と、少しおどけながら言ってみてください。
おうちの人が同じ小言を言ってきたら、「わかってるよ、再三再四言わなくても大丈夫!」と、笑顔で答えてみるのもいいかもしれませんね。
明日からのコミュニケーションを豊かにする大切な道具として、ぜひ毎日の生活のなかに取り入れてみてください。
言葉は使えば使うほど、あなたにとっての素敵な宝物になっていきます。
これからも、たくさんの不思議で面白い言葉たちと、一緒に出会っていきましょうね。