
学校で「今日のお楽しみ会、何して遊ぶ?」とみんなで話し合っているときを想像してみてください。
誰か一人が「ドッジボールがいいな」と言って、何人かのお友達が「賛成」と手を挙げたとしますよね。
あなたも本当は鬼ごっこがしたかったのに、「みんなが言うから、まあいっか」と、よく考えずに手を挙げてしまったことはありませんか。
これって、私たちも日常の中でよくやってしまうことですよね。
実は、大人も含めてたくさんの人が同じように感じているんですね。
そんな「自分の意見を持たずに、まわりに流されてしまう」様子を表す、ぴったりの言葉があるんです。
それが、今回一緒に楽しく学んでいく付和雷同(ふわらいどう)という四字熟語なんですね。
漢字が四つ並ぶと少し難しく感じるかもしれませんが、意味を知るときっと「あるある!」と共感できるはずです。
さっそく、この言葉にどんな秘密が隠されているのか、一緒に探検していきましょう。
まわりに流されてしまうこと?言葉の本当の意味を知ろう

まずは、この言葉がどんな意味を持っているのか、くわしく見ていきましょう。
辞書を引いてみると、この言葉には自分の考えをしっかり持たずに、他人の意見に深く考えずに同調してしまうことという意味が書かれているんですね。
つまり、「本当は自分はどうしたいのかな?」と考えることをお休みして、ただまわりの人たちに合わせて「いいね」と言ってしまう状態のことなんです。
ここで気をつけておきたいのは、自分でしっかり考えた結果として同じ意見になった場合は当てはまらないという事実です。
たとえば、お友達が「図書室に行こう」と言ったとき、あなたも「そうだね、新しい本を借りたいから図書室がいいな」と自分の頭で考えて賛成したとしますよね。
この場合は、自分の意見をちゃんと持っているので、まわりに流されているわけではありません。
大切なのは、次のポイントなんですね。
- 自分で理由を考えていないこと
- ただなんとなく多数派に合わせていること
このように、考えることをやめて多数派に乗っかってしまう態度を、少しだけ注意するときに使われる言葉なんですね。
だからこそ、お友達に向かって直接「あなたは付和雷同しているね」と言ってしまうと、相手を少し悲しい気持ちにさせてしまうかもしれないので、使い方には少し注意が必要かもしれませんね。
どうしてその漢字を使うの?言葉の成り立ちを探る旅

意味がわかったところで、今度は漢字の秘密に迫っていきましょう。
この言葉は、「付和」という二つの漢字と、「雷同」という二つの漢字が合体してできた四字熟語なんですね。
それぞれに、とても面白いストーリーが隠されているので、一緒にタイムスリップしたつもりで見てみましょう。
実は、この二つの言葉は最初からくっついていたわけではなく、それぞれ別の場所で生まれて、後から出会って一つになったという、まるでパズルのピースのような不思議な事実があるんです。
言葉の歴史を知ることで、言葉がどうやって私たちの生活に定着していったのかが見えてくるんですよね。
まずは、前半と後半に分けて、漢字の意味を紐解いていきましょう。
- 「付和」という言葉の成り立ち
- 「雷同」という言葉の成り立ち
「付和」に隠された、人に合わせる気持ち
最初の二文字、「付和」について考えてみましょう。
「付」という漢字には、何かに「くっつく」とか「ぴったりと寄り添う」という意味がありますよね。
そして「和」という漢字には、まわりと「合わせる」とか「仲良くする」という意味が含まれているんですね。
これらを合わせると、自分から相手の側によりそって、相手の意見にぴったりと合わせることという意味になります。
もしかしたら、自分が一人ぼっちになるのが少し怖くて、無意識にお友達にくっついて安心しようとする気持ちが表れているのかもしれませんね。
この「付和」という言葉は、大昔からあったわけではなく、比較的新しい時代になってから使われるようになったという歴史的な事実があります。
人間は、一人でいるよりもみんなと一緒にいるほうが安心する生き物なんですよね。
だからこそ、つい意見を合わせてしまう気持ちは、いつの時代の人たちも同じように持っていたのだと思います。
でも、いつもいつも相手に合わせてばかりだと、自分の本当の気持ちが迷子になってしまうかもしれませんね。
だからこそ、付和雷同という言葉の前半には、そんな人間の少し弱い部分が描かれているんですね。
「雷同」に隠された、自然の大きな力
次に、後半の二文字「雷同」について見ていきましょう。
ここで、空でゴロゴロと鳴るあの「雷」が登場するんですね。
雷が近くでドカンと落ちたとき、窓ガラスがビリビリと震えたり、地面が揺れたりするのを体験したことがある読者さんもいるかもしれませんね。
これは、雷の大きな音が空気を震わせて、まわりの物を一緒に揺らしているからなんですね。
この自然の様子から、雷が鳴るとまわりの物まで一緒に震え出すように、他人の意見につられて自分も同調してしまう現象を「雷同」と呼ぶようになったんです。
雷の音にびっくりして、自分でも気づかないうちにブルブルと震えてしまう様子が、とてもうまく表現されていますよね。
この言葉のルーツはとても古くて、なんと二千年ほど前の大昔の中国で作られた『礼記(らいき)』という本の中にすでに登場しているという驚きの事実があるんです。
昔の中国の人たちも、まわりの意見にゴロゴロと雷のようにつられてしまう人を見て、「ちょっと自分の頭で考えたほうがいいんじゃないかな」と思っていたのかもしれませんね。
この「雷同」だけでも、十分にまわりに流されるという意味を持っているんですよ。
- 雷の振動はまわりを巻き込む
- 人の意見も同じようにまわりを巻き込む
大昔の人たちが自然の雷を見て、人間の行動を重ね合わせたなんて、すごくロマンチックだと思いませんか。
日本でパズルが完成した歴史の瞬間
では、「付和」と「雷同」は、いつ合体して一つの四字熟語になったのでしょうか。
実は、大昔の中国の本には「雷同」という言葉はあっても、四文字セットでは書かれていなかったんです。
それが日本に伝わり、時間が経つにつれて、意味の似ている二つの言葉がくっついて使われるようになったんですね。
つまり、この言葉は近代の日本になってから組み合わさって定着した独自の四字熟語だと言えるんです。
証拠として、辞書を調べてみると、1925年に書かれた『女工哀史(じょこうあいし)』という本の中に登場しているという歴史の記録が残っています。
約100年前の日本の人たちも、「みんなに流されてばかりじゃダメだぞ」と話し合っていたのかもしれませんね。
昔の人たちの会話を想像してみると、なんだかとても親近感がわいてきませんか。
「付和」というぴったりくっつく様子と、「雷同」というゴロゴロつられる様子。
この二つが合わさることで、付和雷同という言葉はよりいっそう、まわりに流される様子をわかりやすく伝えることができるようになったんですね。
- 言葉は時代とともに成長する
- 二つの言葉が合わさって意味が強くなる
言葉の歴史って、パズルみたいで本当に面白いですよね。
ついついやっていませんか?毎日の生活で見つける具体例
さて、言葉の意味と歴史がわかったところで、今度は私たちの毎日の生活に当てはめてみましょう。
この言葉は少し難しい響きがしますが、実は私たちのすぐそばに日常にひそむ同調の罠として存在しているんです。
「あ、もしかしてあの時の私かも」と、心当たりがあるかもしれませんね。
大人も子どもも、悪気はなくてもいつの間にかまわりに流されてしまっているという事実はよくあることなんですね。
それでは、学校やおうちで起こりそうな3つの場面を見ながら、楽しく使い方を練習していきましょう。
- 学校生活でのあるあるシーン
- おうちでのリラックスタイム
- 休日の家族会議
どんなお話が出てくるのか、ワクワクしますね。
学校生活編:給食のデザートや遊びの多数決
まずは、学校のクラスでの出来事を想像してみてください。
今日は、来週の給食に出る特別デザートをクラスの多数決で決める日です。
先生が「プリンが良い人?ゼリーが良い人?」とクラスのみんなに聞いています。
たかし君は、本当はさっぱりしたゼリーが食べたいなと思っていました。
でも、クラスの人気者のあきら君が「絶対にプリンでしょ!」と大きな声で言った途端、まわりのお友達が次々と「プリン!」「プリン!」と手を挙げ始めたんですね。
その様子を見たけいた君は、ゼリーの気分だったのに、みんなの勢いに押されて深く考えずにプリンに賛成してしまったのです。
これこそが、まさに意見に流されてしまう状況ですよね。
このままでは、自分の本当の気持ちを忘れて後悔してしまうかもしれないという注意すべき事実があります。
こんなとき、先生なら優しくこう言うかもしれませんね。
「みんな、まわりのお友達に付和雷同するのではなくて、自分が本当に食べたいほうに手を挙げてくださいね」
たかし君はハッとして、勇気を出して「僕はゼリーがいいな」と手を挙げることができました。
自分の意見をしっかり持つことは、とても素敵なことなんですね。
おうちでの日常編:テレビ番組を選ぶとき
次は、おうちでのリラックスタイムをのぞいてみましょう。
夕ご飯が終わって、兄弟でテレビを見ようとしています。
お兄ちゃんはアクション映画が見たいと言い、妹のみかちゃんは可愛いアニメが見たいと思っていました。
でも、お兄ちゃんが「これ絶対面白いから!みんなもこれ見たいよね?」と少し強めに言いました。
みかちゃんは、「お兄ちゃんがそう言うなら、まあいっか」と、自分の見たいものをあきらめて、ただお兄ちゃんの意見に流されてしまったんですね。
本当はアニメが見たかったのに、考えずに「うん」と言ってしまったのです。
あとになってから、見たくもない番組を見て退屈な時間を過ごすことになってしまうという事実にみかちゃんは気づきました。
これって、兄弟や姉妹がいるおうちではよくあることかもしれませんね。
そんなとき、お母さんがお茶を運びながらこんなふうに声をかけるかもしれません。
「みかちゃん、お兄ちゃんに付和雷同しなくていいのよ。みかちゃんが見たい番組も教えてね」
お母さんの言葉に背中を押されて、みかちゃんは「本当はアニメが見たかったの」と伝えることができました。
お兄ちゃんも「そっか、じゃあ半分ずつ見ようか」と優しい言葉をかけてくれたかもしれませんね。
家族との会話編:休日のお出かけ先決め
最後は、週末の家族のお出かけ先を決めるときの場面です。
お父さんが「今度の週末は、遊園地と水族館、どっちに行きたい?」とみんなに聞きました。
お母さんは「水族館でお魚に癒されたいわね」と言い、お姉ちゃんも「水族館でペンギンが見たい!」と盛り上がっています。
弟のゆうた君は、本当は遊園地でジェットコースターに乗りたいと思っていました。
でも、お母さんとお姉ちゃんがとても楽しそうに話しているので、自分の希望を言うのをやめて、まわりの空気に合わせて水族館に賛成してしまったんですね。
ゆうた君は自分で理由を考えたわけではなく、ただまわりの雰囲気に飲み込まれてしまったのです。
ここで大事なのは、家族だからこそ自分の頭で考えて本当の希望を伝えたほうが、みんなで良い話し合いができるという事実なんですね。
お父さんは、ゆうた君の顔が少し寂しそうなのを見逃しませんでした。
「ゆうた、二人の意見に付和雷同しているみたいだけど、本当はどうしたいんだい?」とお父さんが優しく聞いてくれました。
ゆうた君は「えへへ、ばれちゃった。本当は遊園地に行きたいな」と笑顔で答えました。
みんなで話し合った結果、「今週は水族館にして、来週は遊園地に行こう!」と最高のお約束ができました。
自分の気持ちを言葉にすることで、家族みんながもっとハッピーになれたんですね。
これまでのおさらい!自分の意見を大切にしよう
ここまで、言葉の意味や歴史、そして生活の中での使い方を一緒に見てきましたね。
楽しんでいただけたでしょうか。
最後に、今回学んだことをもう一度優しく整理してみましょう。
この言葉は、自分の確かな考えを持たずに、まわりの人たちの意見に深く考えずに同調してしまうことを表していましたね。
ただ同じ意見になることではなく、自分で理由を考えて賛成した場合はこの言葉には当てはまらないという重要な事実を覚えておくのがポイントでした。
- 「付和」は、相手の意見にくっついて合わせること
- 「雷同」は、雷の音のようにまわりにつられて震えること
- 日本で合体して一つの四字熟語になったこと
こうやって見てみると、昔の人たちも現代の私たちと同じように、人間関係で悩んだり、流されたりしながら生きてきたんだなあと、なんだか温かい気持ちになりませんか。
言葉の中には、人間の心がいっぱい詰まっているんですね。
だからこそ、言葉を知ることは、自分自身の心を知ることにも繋がるのだと思います。
明日から、自分の考えを言葉にしてみませんか
今日からあなたは、この素敵な四字熟語のマスターになりましたね。
学校やおうちで、「あ、今まわりに流されそうになっているかも」と気づいたときは、ぜひ心の中でこの言葉を思い出してみてください。
そして、ほんの少し勇気を出して、自分の言葉で自分の考えを伝えてみる大切さを感じてみてくださいね。
もちろん、この言葉は人の態度を少し批判的に表す言葉でもあるので、お友達に直接言うときは相手を傷つけないように気をつけなければいけないという事実も忘れないでくださいね。
まずは、「私は付和雷同しないぞ!」と、自分自身の心の中の合言葉として使ってみるのがおすすめかもしれません。
大人の方も、お子さんと一緒に「今日の晩ご飯、どっちがいい?ちゃんと自分で考えてね」と、楽しく会話するきっかけにしてみてくださいね。
自分の頭で考えて、自分の言葉で伝えること。
それは、あなたがあなたらしく輝くための、とっても大切な魔法なんですよ。
明日からの毎日が、自分の本当の気持ちでいっぱいの、もっともっと楽しい時間になりますように。
私たちも、みなさんが元気に自分の意見を言えるよう、ずっと応援していますよ。
最後まで一緒に学んでくれて、本当にありがとうございました。
ぜひ、明日からの生活の中で、ちょっぴり意識してみてくださいね。