
学校やおうちで、こんなふうに納得できない気持ちになったことはありませんか?
そんなときの気持ちを表す四字熟語が、不平不満(ふへいふまん)です。
不平不満とは、物事が思いどおりにならなかったり、満足できなかったりして、心が落ち着かないことを意味します。
この記事では、不平不満の意味や読み方、「不平」と「不満」の違い、学校や家庭での例文、似た言葉との違い、不満を上手に伝える方法をわかりやすく解説します。
不平不満の意味と読み方
不平不満は、「ふへいふまん」と読みます。
意味は、物事が思いどおりにならなかったり、今の状況に納得できなかったりして、満ち足りない気持ちになることです。
例えば、学校の掃除で、自分ばかりたくさん仕事をしていると感じたら、どうでしょうか。
「どうして自分だけ?」と納得できなくなるかもしれません。
また、楽しみにしていた遠足が中止になり、「行きたかったのに」と残念に思うこともありますね。
こうした場面で、満足できず、納得できない気持ちが募っている様子を不平不満と表現できます。
不平不満は文句を言うことだけ?
不平不満は、実際に口に出した文句だけを表すわけではありません。
心の中にある、納得できない気持ちや満足できない思いにも使われます。
例えば、次の二つの文章を比べてみましょう。
- 不平不満を抱いている:心の中に納得できない気持ちを持っている。
- 不平不満を口にする:納得できない気持ちを言葉にしている。
どちらも不平不満を使った自然な表現ですが、気持ちを外に出しているかどうかが違います。
「不平」と「不満」の違いとは?
不平不満は、「不平」と「不満」という二つの言葉を組み合わせた四字熟語です。
二つはよく似ていますが、言葉の意味を少し詳しく見てみましょう。
「不平」は納得できず、心が落ち着かないこと
「不平(ふへい)」は、物事が思うようにならず、納得できなかったり、心が穏やかでなくなったりすることです。
例えば、「同じ当番なのに、自分だけ仕事が多い」と感じる場面で使えます。
「不」という漢字には、「〜ではない」という意味があります。
「平」には、平らであることや、穏やかであることなどの意味があります。
つまり、不平は、心が平らで穏やかな状態ではない様子として理解できます。
なお、不公平な扱いへの不満を表すこともありますが、必ずしも公平・不公平の問題だけに使う言葉ではありません。
「不満」は満足できないこと
「不満(ふまん)」は、物事が希望や期待に届かず、満足できないことです。
例えば、「楽しみにしていた旅行の時間が短くて不満だった」という使い方ができます。
「満」という漢字には、満ちる、十分であるという意味があります。
「不満」は、十分に満たされていない状態を表す言葉です。
二つを比べてみよう
- 不平:物事に納得できず、心が穏やかではないこと。
- 不満:希望や期待が満たされず、満足できないこと。
「不平」は納得できず心が落ち着かないこと、「不満」は十分に満足できないことに重点があります。
ただし、意味が重なる部分も多いため、日常生活では二つをまとめて「不平不満」と言うことがあります。
不平不満の成り立ちと由来
不平不満は、意味の近い「不平」と「不満」を重ねた四字熟語です。
似た意味の言葉を組み合わせることで、満足できず、心が落ち着かない様子を強く表しています。
例えば、「不平がある」「不満がある」と一つずつ言うこともできます。
しかし、「不平不満がある」と言えば、いろいろなことについて納得できない思いを抱えている様子を、まとめて表せます。
昔の中国の故事から生まれた言葉?
四字熟語には、中国の古典や歴史上の出来事に由来するものが数多くあります。
しかし、不平不満については、特定の人物や有名な故事を唯一の由来として確認できるわけではありません。
そのため、無理に歴史上の物語と結びつけず、「不平」と「不満」という二つの言葉の意味を理解することが大切です。
昔の文学作品にも登場する
学研『四字熟語辞典』では、不平不満の使用例として、物理学者で随筆家でもあった寺田寅彦(てらだとらひこ)の文章『田園雑感(でんえんざっかん)』が紹介されています。
文章の中では、社会や身の回りのさまざまなことに不満を抱く人々について述べられています。
ただし、その作品で初めて「不平不満」という言葉が作られたという意味ではありません。
不平不満の使い方と例文
不平不満は、学校や家庭、仕事など、身近な場面で使うことができます。
例文① 学校の掃除
「自分ばかり掃除をしている気がして、不平不満がたまっていた。」
仕事の分担に納得できない様子を表しています。
例文② 給食の時間
「楽しみにしていたデザートが変更され、不平不満を口にする子もいた。」
期待していたことが実現せず、満足できない気持ちを言葉にしている場面です。
例文③ おうちでの約束
「ゲームの時間が短くなったことに、弟は不平不満をこぼしていた。」
思いどおりにならないことへの気持ちを表しています。
例文④ 家族でのお出かけ
「予定していた遊園地に行けなくなり、つい不平不満を言ってしまった。」
楽しみにしていた予定が変わり、不満を感じた場面です。
例文⑤ 友達との話し合い
「不平不満をため込まず、困っていることを落ち着いて伝えよう。」
納得できない気持ちを、相手にわかるように伝えようとしている場面です。
例文⑥ 仕事での場面
「新しい勤務体制について、社員から不平不満の声が上がった。」
職場の決まりや働き方に納得できない人がいることを表しています。
不平不満と一緒によく使う表現
不平不満は、ほかの言葉と組み合わせて使われることが多い四字熟語です。
- 不平不満を言う:納得できないことを言葉にする。
- 不平不満をこぼす:不満や文句を口にする。
- 不平不満を抱く:心の中に満足できない気持ちを持つ。
- 不平不満がたまる:納得できない気持ちが積み重なる。
- 不平不満が噴出する:それまで表に出ていなかった不満が一気に表れる。
例えば、「不平不満を抱いている」と「不平不満を言っている」では、気持ちを外に出しているかどうかが違います。
言葉の組み合わせによって、様子をより詳しく伝えられるのですね。
不平不満と似た意味の言葉
愚痴(ぐち)
愚痴は、不満や悩みなどをあれこれ言うことです。
例文:「仕事の愚痴をこぼした。」
不平不満は心の中の気持ちも表しますが、愚痴はその気持ちを言葉にすることに重点があります。
苦情(くじょう)
苦情は、受けた扱いやサービスなどに不満があり、そのことを相手に伝えることです。
例文:「届いた商品が壊れていたので、お店に苦情を伝えた。」
苦情は、問題を知らせたり、改善を求めたりするための申し出として使われることがあります。
そのため、苦情を伝えることが必ずしも悪いわけではありません。
文句(もんく)
文句には、言葉や文章という意味のほかに、不満を表す言葉という意味があります。
例文:「弟は新しいルールに文句を言っていた。」
不平不満は心の中の気持ちも表しますが、文句はその気持ちを口にしたものを指すことが多い言葉です。
不服(ふふく)
不服は、決定や扱いなどに納得できず、承知できないことを表します。
例文:「試合の判定に不服だったので、理由を確認した。」
不平不満と意味が近いですが、不服は決定や扱いを受け入れがたい気持ちに重点があります。
不平不満と反対の意味に近い言葉
満足(まんぞく)
満足は、希望や期待が満たされ、十分だと感じることです。
例文:「今日の遠足はとても楽しくて、大満足だった。」
不満とは対照的な意味になります。
納得(なっとく)
納得は、説明や事情を理解して、もっともだと認めることです。
例文:「先生から理由を聞いて、納得した。」
不平不満を抱いていた人が、事情を知ることで納得する場合もあります。
心満意足(しんまんいそく)
心満意足は、心が十分に満たされ、満足していることを表す四字熟語です。
不平不満が満ち足りない気持ちを表すのに対し、心満意足は十分に満足している様子を表します。
例文:「家族と楽しい一日を過ごし、心満意足の様子だった。」
ただし、日常会話では「大満足だった」などの言い方の方が一般的です。
不平不満を感じることは悪いこと?
不平不満という言葉は、少し否定的に使われることがあります。
しかし、不平不満を感じること自体が、必ずしも悪いわけではありません。
例えば、学校で自分だけがいつも重い荷物を運ばされていると感じたら、「公平ではないのでは?」と思うかもしれません。
その気持ちは、分担の仕方を見直すきっかけになることもあります。
また、困っていることを誰にも言わず、我慢し続ける必要もありません。
大切なのは、不平不満を感じたときに、どのように伝えるかです。
不平不満を上手に伝える3つのコツ
① 何に困っているのか整理する
まずは、どんなことに納得できないのかを考えてみましょう。
例えば、「掃除が嫌だ」という気持ちの中には、「自分だけ仕事が多い」という困りごとがあるかもしれません。
何に困っているのかがわかると、相手にも伝えやすくなります。
② 自分の気持ちを落ち着いて伝える
「どうして私ばっかり!」と言う代わりに、「掃除の当番をもう少し公平に分けてほしい」と伝える方法があります。
相手を責めることよりも、困っていることを説明することが大切です。
③ どうしてほしいのかを具体的に伝える
例えば、「ゲームを途中でやめさせないで!」と言う代わりに、「次からは終わる時間の少し前に教えてほしい」とお願いすることもできます。
不平不満を感じたときは、何に困っているのか、どうしてほしいのかを具体的に伝えることが大切です。
もちろん、自分で解決するのが難しいことや、不当な扱いに困っているときは、先生や家族など、信頼できる大人に相談しましょう。
不平不満は英語で何という?
不平不満は、英語では状況によって表現が変わります。
Dissatisfaction
満足できないことや、不満という意味です。
例文:「She expressed her dissatisfaction.」
「彼女は不満を表しました。」
Complaint
不満を伝えることや、苦情という意味です。
例文:「He made a complaint.」
「彼は苦情を伝えました。」
Complain
不平不満や文句を言うという意味の動詞です。
例文:「They complained about the new rules.」
「彼らは新しいルールについて不満を言いました。」
日本語の不平不満を英語で表すときは、心の中の不満なのか、口に出した苦情なのかによって、言葉を選ぶと自然です。
親子でチャレンジ!不平不満の3択クイズ
問題:不平不満の意味として正しいのはどれ?
- すべてが思いどおりになり、とても満足していること。
- 物事に納得できなかったり、満足できなかったりして、心が落ち着かないこと。
- どんな出来事があっても、冷静に行動できること。
答えと解説を見る
正解は②です。
不平不満は、物事が思いどおりにならず、満足できなくて心が落ち着かない様子を表します。
①は満足している状態なので、意味が反対です。
③は落ち着いて行動している様子であり、不平不満とは意味が違います。
不平不満についてよくある質問
Q. 不平不満の読み方は?
「ふへいふまん」と読みます。
Q. 不平不満は四字熟語ですか?
はい。学研『四字熟語辞典』などにも掲載されている四字熟語です。
Q. 不平不満の意味は?
物事が思いどおりにならなかったり、満足できなかったりして、心が落ち着かないことです。
Q. 不平と不満は同じ意味ですか?
よく似ていますが、不平は納得できず心が穏やかでないこと、不満は満足できないことに重点があります。
Q. 不平不満は悪い意味の言葉ですか?
否定的な意味合いで使われることが多い言葉です。ただし、不平不満の内容が必ず間違っているわけではありません。
Q. 不平不満を抱くとはどういう意味?
納得できない気持ちや満足できない思いを、心の中に持つことです。実際に文句を口にしているとは限りません。
Q. 不平不満をこぼすとはどういう意味?
納得できない気持ちや文句を口にすることです。
Q. 不平不満と愚痴の違いは?
不平不満は心の中にある気持ちも表しますが、愚痴は不満や悩みなどを言葉にすることに重点があります。
Q. 不平不満の反対語は?
反対の意味に近い言葉には、「満足」「納得」などがあります。四字熟語では「心満意足」も対照的な意味を持ちます。
Q. 不平不満を感じたら、我慢するべきですか?
必ずしも我慢する必要はありません。何に困っているのかを整理し、必要に応じて相手に伝えたり、信頼できる大人に相談したりすることが大切です。
まとめ|不平不満は満足できず、心が落ち着かないこと
不平不満(ふへいふまん)とは、物事に納得できなかったり、満足できなかったりして、心が落ち着かない様子を表す四字熟語です。
今回のポイントを振り返りましょう。
- 読み方は「ふへいふまん」。
- 物事に納得できず、満足できない気持ちを表す。
- 「不平」は心が穏やかでないこと、「不満」は満足できないことに重点がある。
- 意味の近い「不平」と「不満」を重ねた四字熟語。
- 心の中にある気持ちにも、口に出した不満にも使われる。
- 「不平不満を言う」「不平不満を抱く」などの形で使う。
- 似た言葉には「愚痴」「苦情」「文句」「不服」がある。
- 「満足」「納得」「心満意足」は対照的な意味の言葉。
誰でも、思いどおりにならなかったり、納得できなかったりすることがあります。
そんなときは、まず自分が何に困っているのかを考えてみましょう。
そして、必要なときには、自分の気持ちや希望を相手にわかりやすく伝えてみてくださいね。