
テレビやニュースなどで、こんな言葉を聞いたことはありませんか?
まだ有名になって間もないのに、素晴らしい作品を発表して注目されている人がいます。
そんな人を紹介するときによく使われる四字熟語が「新進気鋭(しんしんきえい)」です。
新進気鋭とは、ある分野に新しく現れ、意気込みや勢いが盛んで、将来の活躍が期待される人や、その様子のことです。
この記事では、新進気鋭の意味や読み方、漢字の意味、昔の使用例、学校や家庭での例文を紹介します。
似ている四字熟語との違いや、親子で楽しめる3択クイズもあります。
新進気鋭(しんしんきえい)の意味とは?
新進気鋭は「しんしんきえい」と読みます。
ある分野に新しく登場し、勢いが盛んで、これからの活躍が期待されることを表す四字熟語です。
また、そのような人物を指すこともあります。
例えば、最近デビューしたばかりなのに、素晴らしい作品を次々と発表する作家がいたとします。
その人について「新進気鋭の作家だ」と表現できます。
小学生向けにひと言で説明すると?
新進気鋭とは、「新しく活躍し始めて、これからが楽しみな実力のある人」です。
例えば、次のような人たちを紹介するときに使えます。
- デビューして間もないのに、高く評価されている作家。
- 新しく登場し、大きな大会で活躍しているスポーツ選手。
- 独創的な作品を発表し、注目を集めている若手画家。
- 新しい研究で成果を上げ、将来を期待されている研究者。
大切なのは、新しいということだけではなく、勢いや実力が認められていることです。
新進気鋭は褒め言葉なの?
新進気鋭は、基本的には好意的な評価を表す言葉です。
新しく登場した人物の才能や勢いを認め、これからの活躍に期待するときに使います。
例えば「新進気鋭の映画監督」という表現には、その監督の作品や活動を高く評価する意味が込められています。
ただし、将来必ず大成功することまで保証する言葉ではありません。
新進気鋭の漢字にはどんな意味がある?
新進気鋭は、「新進」と「気鋭」の二つに分けると意味がわかりやすくなります。
「新進」は新しくその分野に登場すること
「新(しん)」は、新しいという意味です。
「進(しん)」は、前に進む、ある分野に進み出るという意味です。
「新進」は、ある分野や社会などに新しく登場すること、また、そのような人物を表します。
例えば、作品を発表し始めた作家について「新進の作家」と言うことがあります。
単に新しい人というだけでなく、その分野で活動し始めた人について使われる表現です。
「気鋭」は意気込みが鋭く盛んなこと
「気(き)」には、気力や気持ちという意味があります。
「鋭(えい)」は、鋭いという意味です。
「気鋭」は、気力や意気込みが鋭く、盛んなことを表します。
ここでの「鋭い」は、刃物のようにとがっているということではありません。
やる気や意気込みに勢いがあることを表しています。
「新進」と「気鋭」を合わせると?
新進気鋭は、新しくその分野に現れ、意気込みが盛んなことです。
そのため、新人でありながらすでに実力が認められ、将来を期待されている人を表す言葉として使われます。
「新進」は新しくその分野に登場すること、「気鋭」は意気込みが鋭く盛んなこと。合わせて、新しく現れた勢いのある有望な人を表します。
新進気鋭の由来は?昔から使われていた言葉なの?
新進気鋭は、「新進」と「気鋭」という二つの言葉を組み合わせた四字熟語です。
特定の人物がある出来事を経験して、この言葉を作ったという故事までは確認できません。
そのため、歴史上の人物の物語を由来として作り上げるのではなく、漢字の意味や確認できる古い使用例から説明することが大切です。
1908年の文章に使用例がある
小学館『精選版 日本国語大辞典』には、1908年の山路愛山(やまじあいざん)の『現代金権史(げんだいきんけんし)』における使用例が掲載されています。
山路愛山は、明治時代から大正時代にかけて活動した評論家・歴史家です。
この使用例から、少なくとも明治時代には「新進気鋭」という表現が文章の中で使われていたことがわかります。
ただし、1908年に初めてこの言葉が作られたという意味ではありません。
文学作品でも使われてきた
小学館『四字熟語を知る辞典』には、有島武郎(ありしまたけお)の『星座』(1922年)や、尾崎一雄(おざきかずお)の『なめくぢ横町』(1949年)での使用例も紹介されています。
作家や新しく活躍する人物を評価する言葉として、日本語の文章で使われてきたことがわかります。
なお、これらは辞典に載っている使用例であり、言葉の最初の使用例と断定できるものではありません。
新進気鋭は若い人にしか使えないの?
新進気鋭は、若手の作家や研究者、スポーツ選手などについて使われることが多い言葉です。
しかし、年齢が若いことだけが条件ではありません。
大切なのは、ある分野に新しく登場し、勢いがあり、注目されるほどの実力を示していることです。
大人になってから活躍し始めた人にも使える
例えば、長年別の仕事をしていた人が、40代になってから画家として活動を始めたとします。
発表した作品が高く評価され、これからの活躍を期待されるようになりました。
その人について「新進気鋭の画家」と表現することは可能です。
ただし、単に新しい趣味を始めただけでは、新進気鋭とは言いません。
子どもに使うときは?
例えば、小学生の将棋選手が大きな大会で活躍し、将来を期待されている場合です。
その選手について、「将棋界の新進気鋭の選手」と紹介することがあります。
一方、転校生が一度ドッジボールで活躍しただけなら、すぐに新進気鋭と呼ぶのは少し大げさかもしれません。
学校では「期待の新人」「これからが楽しみな選手」など、やさしい言葉に言い換えることもできます。
新進気鋭は商品や物にも使えるの?
新進気鋭は、基本的には人物や、その人の勢いのある様子を評価するときに使われます。
特に「新進気鋭の作家」「新進気鋭の研究者」「新進気鋭のアーティスト」などが自然な使い方です。
新しい掃除用スポンジや、お菓子などの商品を直接「新進気鋭」と呼ぶのは、一般的な使い方ではありません。
そのような場合は「話題の新商品」「注目の新製品」などが適切です。
一方、新しい商品を開発した人物について「新進気鋭の開発者」と紹介することはできます。
新進気鋭の使い方と例文
新進気鋭は、「新進気鋭の作家」「新進気鋭の若手研究者」「新進気鋭として注目される」などの形で使われます。
学校生活での例文
- 「図書室で、新進気鋭の作家が書いた小説を借りた。」
- 「国語の授業で、新進気鋭という四字熟語の意味を学んだ。」
- 「将棋の全国大会で活躍した小学生が、新進気鋭の選手として紹介された。」
- 「学校の講演会に、新進気鋭の科学者がやってきた。」
スポーツでの例文
- 「新進気鋭の若手選手が、大きな大会で優勝した。」
- 「そのサッカー選手は、新進気鋭のストライカーとして注目されている。」
- 「経験豊富な選手と新進気鋭の選手が、決勝で対戦した。」
- 「新進気鋭の監督が率いるチームは、新しい戦術に挑戦している。」
芸術や文化での例文
- 「新進気鋭の画家が、美術館で初めての個展を開いた。」
- 「新進気鋭の映画監督が制作した作品が話題になった。」
- 「その音楽家は、新進気鋭のピアニストとして注目されている。」
- 「新進気鋭の小説家が、新しい作品を発表した。」
仕事や社会での例文
- 「新進気鋭の研究者が、新しい研究成果を発表した。」
- 「その建築家は、新進気鋭として国内外から注目されている。」
- 「新進気鋭の経営者が、新しいサービスを始めた。」
- 「新進気鋭のデザイナーたちが、作品を展示した。」
新進気鋭と新鋭の違いは?
「新鋭(しんえい)」は、ある分野に新しく現れ、勢いがあり、優れていることを意味します。
新進気鋭と非常に近い意味の言葉です。
例文:「新鋭の作家が注目されている。」
新進気鋭も、新しく登場した勢いのある人物を表します。
例文:「新進気鋭の作家が注目されている。」
人物について使う場合は、かなり近い意味で使えます。
ただし、「新鋭」は「新鋭の機械」など、人以外のものにも使われる場合があります。
新進気鋭と少壮気鋭の違いは?
「少壮気鋭(しょうそうきえい)」は、若くて意気込みが鋭く、勢いのあることを表す四字熟語です。
新進気鋭と似ていますが、少壮気鋭には、若さという意味がよりはっきり含まれています。
例文:「少壮気鋭の研究者たちが、新しい課題に挑戦した。」
新進気鋭は、その分野に新しく登場したことに重点があります。
例文:「新進気鋭の研究者が、新しい研究成果を発表した。」
新進気鋭は「新しく登場した勢いのある有望な人」、少壮気鋭は「若くて勢いのある人」に重点があります。
新進気鋭と前途有望の違いは?
「前途有望(ぜんとゆうぼう)」は、将来に大きな可能性や期待が持てることを意味します。
例文:「その選手は前途有望な若手として期待されている。」
新進気鋭は、新しく登場して、すでに勢いがあることに重点があります。
前途有望は、これからの将来に期待が持てることに重点があります。
そのため、将来が期待されていても、まだ目立った活躍をしていない人には「前途有望」の方が自然な場合があります。
新進気鋭と似ている言葉
期待の星(きたいのほし)
「期待の星」は、これからの活躍が大いに期待されている人を表します。
例文:「彼女はチームの期待の星だ。」
新進気鋭よりも、日常会話で使いやすい表現です。
有望株(ゆうぼうかぶ)
有望株は、将来、大きく成長したり活躍したりすることが期待されている人や物事を表します。
例文:「その選手は、将来の活躍が期待される有望株だ。」
新進気鋭と近い意味ですが、必ずしも新しく登場した人である必要はありません。
新星(しんせい)
新星は、ある分野に新しく現れ、注目を集める人物を表す場合があります。
例文:「映画界に新星が現れた。」
新進気鋭と同じように、新しく注目される人に使える言葉です。
新進気鋭と反対の意味に近い言葉
古豪(こごう)
古豪は、昔から強い実績や名声を持つ人やチームなどを表します。
例文:「新進気鋭の選手が、古豪と対戦した。」
新しく登場した人物と、長い実績を持つ人物という点で対照的です。
ただし、古豪は実力のある人を表すため、新進気鋭と完全に反対の評価を意味する言葉ではありません。
ベテラン
ベテランは、長年の経験を積み、その分野に慣れている人を表します。
例文:「ベテランの職人が、新人に技術を教えた。」
新進気鋭とは、経験の長さという点で対照的ですが、どちらが優れているかを決める言葉ではありません。
新進気鋭を使うときの注意点
新人なら誰でも新進気鋭とは限らない
新進気鋭には、新しく登場したという意味があります。
しかし、新人であることだけでは、新進気鋭とは言えません。
勢いがあり、実力を認められ、これからの活躍が期待されていることが重要です。
新しい商品に使うのは一般的ではない
新進気鋭は、基本的には人物について使う言葉です。
そのため、新しく発売されたお菓子や掃除用品などには、「新商品」「話題の商品」などの言葉を選ぶ方が自然です。
年齢だけで判断しない
新進気鋭は、若手の人物についてよく使われます。
しかし、年齢が高くても、新しくその分野に登場して注目されている人物に使える場合があります。
一方、若いというだけで新進気鋭と呼ぶのも正確ではありません。
将来の成功が決まっているわけではない
新進気鋭は、将来の活躍が期待される人を評価する言葉です。
ただし、将来必ず成功することを保証する言葉ではありません。
また、有名にならなければ価値がないという意味でもありません。
人にはそれぞれの得意分野や、さまざまな活躍の形があります。
新進気鋭を英語で表すと?
新進気鋭に近い英語表現には、次のようなものがあります。
- up-and-coming:これから活躍しそうな、将来有望な。
- promising newcomer:期待される新人。
- rising star:注目を集めている期待の星。
- emerging artist:新しく注目され始めた芸術家。
例えば、次のように言えます。
She is an up-and-coming artist.
意味:「彼女は新進気鋭のアーティストです。」
英語でも、新しく登場して、将来の活躍が期待されている人について表現できます。
親子でチャレンジ!新進気鋭の3択クイズ
問題:次のうち、新進気鋭の使い方として最も適切なのはどれ?
- 「長年使っている机を、新進気鋭の机と呼んだ。」
- 「新しくクラスに来た人は、全員必ず新進気鋭だ。」
- 「デビューしたばかりなのに高い評価を受けている、新進気鋭の画家が個展を開いた。」
答えと解説を見る
正解は③です。
新進気鋭は、ある分野に新しく登場し、勢いがあり、将来の活躍が期待される人や、その様子を表します。
③は、新しく登場した画家がすでに高く評価されているため、適切な使い方です。
①は古い机について説明しており、新進気鋭の意味とは異なります。
②は、新しく来た人であることだけで新進気鋭と判断しているため、適切ではありません。
新進気鋭についてのよくある質問
Q. 新進気鋭の読み方は?
「しんしんきえい」と読みます。
Q. 新進気鋭の意味は?
ある分野に新しく登場し、勢いが盛んで、将来の活躍が期待される人や、その様子のことです。
Q. 新進気鋭は正式な四字熟語なの?
はい。三省堂『新明解四字熟語辞典』、小学館『四字熟語を知る辞典』、日本漢字能力検定協会『漢字ペディア』などに掲載されています。
Q. 新進気鋭の由来は?
「新進」と「気鋭」という二つの言葉を組み合わせた表現です。特定の人物や出来事が由来だと断定できる資料は確認できません。
Q. 新進気鋭は褒め言葉なの?
基本的には、人物の実力や勢いを認め、将来の活躍を期待する好意的な表現です。
Q. 新進気鋭は何歳まで使える?
何歳までという明確な決まりはありません。その分野で新しく登場し、勢いや実力が認められているかどうかが重要です。
Q. 新進気鋭と新鋭の違いは?
人物については近い意味で使われます。ただし、新鋭は人だけでなく、新しい機械などについて使われることもあります。
Q. 新進気鋭と少壮気鋭の違いは?
新進気鋭は新しく登場した人物であること、少壮気鋭は若くて勢いがあることに重点があります。
Q. 新進気鋭と前途有望の違いは?
新進気鋭は新しく登場して勢いがあること、前途有望は将来に大きな可能性が期待できることに重点があります。
Q. 新進気鋭は商品にも使える?
基本的には人物について使う言葉です。新しい商品には「話題の新商品」などを使う方が自然です。
まとめ|新進気鋭は新しく登場した勢いのある有望な人
新進気鋭の意味や使い方を振り返ってみましょう。
- 読み方は「しんしんきえい」。
- 意味は、ある分野に新しく登場し、勢いが盛んで、将来の活躍が期待されること。また、その人物。
- 「新進」は、新しくその分野に登場すること。
- 「気鋭」は、意気込みが鋭く盛んなこと。
- 「新進気鋭の作家」「新進気鋭の研究者」などの形で使う。
- 基本的には好意的な評価を表す言葉。
- 必ずしも若い人だけを指すわけではない。
- 新人なら誰でも新進気鋭と呼べるわけではない。
- 似た言葉には「新鋭」「少壮気鋭」「前途有望」などがある。
- 将来必ず成功することを保証する言葉ではない。
新進気鋭を覚えるポイントは、「ある分野に新しく現れ、勢いがあり、これからの活躍が期待される人」です。
ニュースや本などで、新しく登場した作家やスポーツ選手、研究者が紹介されていたら、この言葉を思い出してみましょう。
また、その人がどのような活動や成果によって注目されているのかを調べてみると、言葉の意味がさらによくわかります。
四字熟語を覚えるときには、意味だけでなく、どのような場面で自然に使えるかまで知っておくと役立ちますね。